新シーズンが幕を開けた欧州サッカー。なんといっても見どころは各国リーグに散らばった、日の丸戦士たちだ!

ドイツやイングランド、イタリアなどの強豪リーグでなくとも、欧州のクラブでレギュラーの座を射止めるのは容易なことではない。ましてや外国人枠を適用されることの多い日本人選手にとって、ピッチに立つことだけでも評価されるべきだろう。

そんな中、今季は開幕早々から結果を出しているサムライ戦士が続出している。まずは、ハーフナー・マイクだ。昨季は念願のスペインに渡ってコルドバでプレー。しかし、監督交代とともに構想外となり、今年3月にはフィンランドのヘルシンキに移籍した。

北欧の地で埋もれるのか…と思いきや、今年8月にオランダのデン・ハーグと3年契約。すると、その4日後には先発し、早速、今季初ゴールを決めたのである。

かつて2年半過ごし、リーグの特性を知るオランダ。周囲も高さを生かしたプレーを熟知しているだけにハーフナーは再び輝きを取り戻しそうだ。

「欧州」という異国で戦う上で、環境への適応は欠かせない要素のひとつだろう。そういった面でいうと、今年1月にオーストリアのザルツブルクに完全移籍し、フルシーズン1年目となる南野拓実も、ようやく異国の環境になじんできたようだ。

開幕前からチームメイトとの交流を図り、リーグ第4節で初先発を果たすと、早速、2ゴール。積極的にボールを要求するアクションも見せており、チーム内で存在感を高めている。将来、ビッグクラブでの活躍を目指している南野にとって、20歳の今季は正念場となるだろう。

新監督が柿谷を「最も才能ある攻撃的な選手」

そしてもうひとり、日本代表での活躍も期待される柿谷曜一朗も今季、バーゼル(スイス)での結果次第では大きく羽ばたく可能性を秘めている。

昨季はリーグ36戦中、出場は14試合にとどまり、ゴールもわずか3。パウロ・ソウザ監督のサッカースタイルとかみ合わず、関係はますます悪化していった。

柿谷自身も不仲を認め、移籍も考えたという。しかし今季、フィッシャー新監督になると一気に信頼を勝ち取り、開幕戦は先発出場。その期待に応えるように1ゴール1アシストの大活躍を見せた。

新監督は「最も才能ある攻撃的な選手」と評し、スイスの地元紙『ターゲスボッヘ』も柿谷にチーム最高点をマーク。思いとどまって残留したことがいい方向に傾いている。得意のドリブルで右サイドから切り崩すプレーでバーゼルの国内リーグ7連覇に貢献すれば、移籍でステップアップするチャンスも増えるだろう。

(取材・文/たけしたたけし 村上隆保)

■「週刊プレイボーイ」37号(8月31日発売)「日本人だらけの欧州サッカー大全 2015-16」より(本誌では、12P大特集で各国リーグ日本人選手達の見どころを徹底紹介!