作家・オカルト研究家の山口敏太郎氏

新発見が後を絶たないUMA(未確認動物)だが、ここ数年でトレンドに変化が…。

今後は怪獣や恐竜の生き残りなどではなく、生物の進化と密接に絡んだ“新種”が登場するというのだ。その代表的存在が「ライオンイーター」だ。

アフリカのコンゴから北200kmのところにある「ビリの森」で、ライオンをも襲う新種のサルが見つかったのは10年ほど前のこと。

その賢くて凶暴な肉食獣は「ライオンイーター」と呼ばれて恐れられてきたが、生態は謎のままだった。しかし、その新種がチンパンジーとゴリラの交雑種である可能性があるのだという。作家・オカルト研究家の山口敏太郎氏が解説する。

「異種交配は、鳥類ではよく起こるんです。近い種類の鳥が交配してハーフが生まれ、それが繁殖して新種の鳥として定着する――それに近いことが霊長類でも起こったわけです」

かつて、ライガー(ライオンとトラ)やレオポン(ヒョウとライオン)など人工的な異種交配によって生まれた新種は存在した。だが、それがもし野生で起きたら…。「その時、新たなUMAが誕生する」と山口氏は言う。

「現在、ゴリラは感染症などによって数が減り、産む子供の数も少ないことから種の保存の危機に瀕(ひん)している。彼らは滅亡を恐れ、近隣種のチンパンジーと交配することで体を強くし、DNAを残そうとしたのではないでしょうか。

結果、ゴリラのパワーとチンパンジーの頭脳を併せ持った“UMA”が誕生したと。これはある意味では進化ともいえるでしょう」

そして、私たちの知らない“進化”は他にもある。

「コンゴ辺りに生息するチンパンジーが、楽器を嗜(たしな)み始めているとのニュースがあります。モノを棒で叩き、音を出して楽しんでいると。我々が猿から進化して人間になったようにチンパンジーから“2周目の進化”が始まっているのかもしれません」

(取材・文/梅田小太郎)