“常に勃起が求められる”AV男優として25年以上活躍されている田淵正浩氏

最近、30代の男性にセックス中の「中折れ」の悩みが急増している。しかもこれは一時的な現象ではなく、若年性のEDの兆候である可能性もあるという。

一度「中折れ」した経験がある人は、「次もなったらどうしよう…」と悩み、さらに勃起しづらくなってしまう。体力の低下や運動不足、ストレスが主な原因だが、早めに対策をしないと、本格的なEDにつながってしまうことが珍しくないのだ。

週プレが「国際勃起機能スコア」(医療機関でEDの状態を確かめる問診表)に使用されている「最近6ヵ月のセックスで、どれくらい勃起を維持できたか?」という質問で独自に調査したアンケート(20代から40代までの男性、各100人に実施)でも…

20代:33% 30代:53% 40代:65%

と、やはり30代から数値が跳ね上がり、半数を超える結果に!

そこで“常に勃起が求められる”AV男優として25年以上活躍されている田淵正浩氏に「中折れ」を防ぐための方法について聞いてみた。

―撮影の途中で「中折れ」したことはありますか?

田淵 勃たなくなることは僕らの仕事にとって死活問題。撮影中はいつでも勃起できるようコンディションを整えています。

―勃起維持にはやはり体力が必要?

田淵 それはもちろんですが、体力の無駄遣いをなくすことが先かと。車と同じで、体も正しい使い方をすると燃費がよくなります。

―そのために何をすれば?

田淵 まずは鼻呼吸ですね。セックスをする時、口で呼吸しちゃってませんか?

―そりゃあもう、ゼイゼイハアハアと。

田淵 口呼吸は鼻呼吸より何倍も体力を消耗します。口呼吸でジョギングをしたら、すぐに息が上がるでしょ?

なるべく筋力を使わないこと

でも、AV男優の皆さんも口で呼吸してません?

田淵 あれは「一生懸命やってる、興奮してる」という見る側へのアピール。意識しているかどうかはそれぞれですが、男優たちはみんな鼻で呼吸をしています。それともうひとつ。挿入中になるべく筋力を使わないこと。筋肉を頼りにガンガン動くと、すぐに疲労がたまって勃起を維持できなくなる。

―では、どう動けば?

田淵 骨格を動かすように意識してください。まず、膝をついた状態で力を抜く。そして、背骨を一本の棒に見立てて、振り子を前後させるイメージで体を動かすんです。その感覚がつかめれば、最低限の力でピストン運動ができる。細くて持久力がある筋肉も自然とついてくるはずです。

―実用的な筋肉ということですね。

田淵 その通りです。同時にぜひやってほしいのが、体温を上げること。体が活動的になりますから。僕は飲食の際に必ず体温より温かいものを摂る。あとは「爪もみ」。すべての指の爪の付け根を2本の指で挟んで30回くらいもむと血流がよくなり、体温が上がるのを実感できるはず。

* * *

「中折れ」を防ぐためには、トレーニング以上にセックス中の体の使い方を覚えるのが大切なようだが、『週刊プレイボーイ』41号では、アダルト女優として絶大な人気を誇り、現在はセクシャルカウンセラーとして活動する小室友里さんが、精神面でのケアもアドバイス! こちらも是非お読みいただきたい。

(取材・文/和田哲也)