小島さんが考えるマイナンバーのちょっとコワい使われ方って?

日本に住民票を持つ人すべてに12桁の番号を割り当てる社会保障と税の共通番号(マイナンバー)法が今月5日施行され、中旬以降には各世帯に個人番号が書かれた通知カードが簡易書留で郵送される。

運用開始は来年1月から。納税や行政手続きで必要になるなど事実上、生活に不可欠な番号として利用される見通しだがーー。

タレントでエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に独自の視点で斬り込む!

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マイナンバーの通知カード、届きました? 内閣官房のサイトを見ると、公認キャラのマイナちゃんが制度を詳しく紹介しているけど、このウサギのデザインは大丈夫かなあ。納税逃れや不正受給を捕捉したり、手続きを簡素化したりする便利なマイナンバー。

一方、個人情報の漏洩(ろうえい)や悪用の懸念、さらには国が俺のすべてを把握するのはイヤ!という抵抗感も。さすがに、番号一発で国はあなたの個人情報をいつでも見放題!というわけじゃないようだけど。

このマイナンバー、申請すれば顔写真入りのカードがもらえます。麻生財務大臣は「消費税が上がってもお酒以外の食料品はレジでカードをピッとやれば、後で税金が戻ってくるよ! だからみんな、“マイナちゃんカード”を作ろうぜ!」ってのをやりたいようですが、まずはその場で安くしてほしい。

ついでだから何を買ったか記録が残るようにして、還付の際に「菓子買いすぎだから節約して、もうひとり子供産め」とか「ジュース減らして貯金して結婚しろ」とか、菅さんからひと言メッセージがもらえる特典があるよ!とか、そういうことは考えてないですよね。まさかね。

●小島慶子(こじま・けいこ)タレント、エッセイスト。人生にいろんなナンバーはつきものだが、四谷大塚の会員番号とTBSの社員番号はかろうじて覚えている。好きなおニャン子は、会員番号5番「なかじ」こと中島美春