国産旅客機は「中部地方」の新たな希望の星!

三菱重工業三菱航空機が手がける「三菱リージョナルジェット(MRJ)」が初フライトを成功させた。国産旅客機が開発されるのは実に50年ぶりのことであるーー。

タレントでエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に独自の視点で斬り込む!

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むかーし、YS‐11という国産機があったのをご記憶でしょうか。

あれ以来、約50年ぶりの国産小型旅客機!って、なぜ世の中がこんなに盛り上がっているかというと、メーカーとしては部品だけを提供するよりも航空機自体を造るほうがずっと儲かるからという事情があるようです。

加えて、日本のものづくりの拠点である中部地方のさらなる活性化も期待されているようです。

中部のものづくりといえば、もちろんトヨタ自動車ですが、実は航空機関連の産業も愛知県とお隣の岐阜県が重要な拠点でもあります。

先日、名古屋を盛り上げるためのあるイベントで三菱重工業の偉い人のお話を聞いたのですが、MRJの生産によって中部の経済を活性化させるだけでなく、日本中から優秀な人材を集めたいと話していました。

2027年にはリニア中央新幹線が開通予定で、東京から40分の近さになる名古屋。それは強みである一方、人材が東京に吸い上げられてしまうのではという危機感もあるようです。

名古屋の空洞化を危惧(きぐ)する人々にとっても、国産旅客機は「ものづくり中部」の新たな希望の星!というわけなのですね。

●小島慶子(こじま・けいこ)タレント、エッセイスト。月に一度は日豪を往復するほか、仕事で国内線に乗ることも多い。窓側に座ってエンジンや翼を見るのが大好き。こんなかさばる形のものを飛ばすなんてすごい!と毎度パイロットにエアぼれ