週プレNEWS TOP ニュース 社会 クラスにいた“喋らないコ”…大人になって今も苦しむ「場面緘黙(かんもく)症」とは?

ニュース

クラスにいた“喋らないコ”…大人になって今も苦しむ「場面緘黙(かんもく)症」とは?

[2015年12月30日]

人気

小3~大学入学時まで場面緘黙症だったシンガーソングライター・若倉純さん

突然だが、子供の頃や学生時代、クラスに“ものすごくおとなしい子”がいなかっただろうか?

学校では1度も声を聞いたことがなく、周囲から「あのコ、なんで喋らないの?」とか「『あ』って言ってみて!」なんてイジられても押し黙ったまま、いつも目立たないポジションにいて、スクールカーストでは底辺をウロウロしていると認識されるような…。

そんな、全然お喋りしないコ。何を隠そう、記者自身がまさにそんな子供だった。家では家族と普通に話せるのに、学校に行くと別人のようにひと言も話せないーー実は、その症状は「場面緘黙(ばめんかんもく)症」と言い、れっきとした不安症。日本では認知度が低いため、本人すら知らずに成長し、大人になってから自分がそうだったことを知る人も多い。

そこで今回、幼少期に場面緘黙症だったライター・山口幸映(33歳)がその現状を取材した。

記者の幼稚園の連絡帳(左)と小学校時代の通知表(右)、当時の担任からは「返事をしない」「おとなしく無口」との評価。同級生から「なんで話さないの? 声帯とっちゃったの?」と言われた記憶がある…

記者の幼稚園の連絡帳(左)と小学校時代の通知表(右)、当時の担任からは「返事をしない」「おとなしく無口」との評価。同級生から「なんで話さないの? 声帯とっちゃったの?」と言われた記憶がある…

■200人にひとりの確率で発症?

まず、基本的な定義について押さえておこう。この症状は米国精神医学会の診断基準(DSM-5)では、不安症のカテゴリーに分類されている。言葉を理解し、話す能力は正常で「人・場所・活動」の3要素によって状態が変化。典型的な症状は“家ではうるさいぐらい話すのに、学校に着いた途端、教師やクラスメイトとひと言も話せない” といったもの。

日本では、0.2~0.5%の確率で発症し、200人にひとりは存在する計算なので、場面緘黙症の子供は学校に1、2人いてもおかしくない。また、2005年施行の発達障害者支援法では、この症状は「行動及び情緒の障害」として扱われ、支援の対象となっている。

<場面緘黙症の診断基準>

(1)他の状況では話すことができるにもかかわらず、ある特定の場面(保育園・幼稚園・学校など)では一貫して話すことができない。

(2)この症状によって、学業上、職業上の成績または対人的コミュニケーション能力を育むことが著しく阻害されている。

(3)このような状態が少なくとも1ヵ月以上続いている。(入園・入学時の最初の1ヵ月間に限定されない)

(4)話すことができないのは、話し言葉を知らない、またはうまく話せないという理由からではない。

(5)この症状はコミュニケーション障害ではうまく説明できず、また自閉症スペクトラム障害(ASD)、統合失調症、またはその他の精神障害の経過中に起こるものとは区別する。

従来、この症状は専門家の間でも“成長とともに自然に治る”と信じられてきた。

確かに、子供の頃に場面緘黙症を経験しても、環境に恵まれ、本人の勇気あるチャレンジで症状が改善し、話せるようになった人達は様々な職業に就いている。シンガーソングライターやナレーターなど“声”を使って表現する道に進んだ人もいれば、イラストレーターとして活躍する人、記者のようなライターなど書くことで伝える仕事を選んだ人もいる。もちろん一般企業で働く人もいるし、教育・福祉分野の専門職に就いた人も多い。

ところが近年、成人後もこの症状が続いたままの人が存在することが知られるようになった。


コミックス告知

連載コラム

Column

連載コラムを見る

人気記事ランキング

もっと見る

MOVIE Channel

【動画】こんな浅川見たことない! 浅川梨奈の最高傑作!

もっと見る

Back Number

  • No.14 Apr 3rd 2017
  • No.13 Mar 27th 2017
  • No.12 Mar 20th 2017
  • No.11 Mar 13th 2017

 

Gravure Gallery

もっと見る

新刊のお知らせ

  • 『週プレ クルマ増刊』
  • 週プレ グラビアスペシャル増刊NEW YEAR2017
  • 馬場ふみか写真集『ぜっぴん』
  • 馬場ふみか写真集『色っぽょ』
  • 内田理央写真集『だーりおといっしゅうかん。』

 

プレイボーイコミックス

メルマガ会員&アンケート 2017年No.14