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「日本の非正規雇用はアメリカから見てもヒドイ!」 アベノミクス失速でも安倍首相は捨て身で憲法改正に挑むはず

[2016年01月22日]

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憲法改正からアベノミクス、非正規雇用の問題、ポスト安倍まで縦横無尽に掘り下げるファクラー氏

様々な問題を山積したまま、2016年を迎えた日本。この国の行方はどうなるのか? 

「週プレ外国人記者クラブ」第17回は、前「ニューヨーク・タイムズ」東京支局長、マーティン・ファクラー氏に話を聞いた。

***

―新年最初のインタビューということで、2016年の展望について伺いましょう。今年の日本で一番気になっていることは?

ファクラー ひとつは勢いを失いつつあるアベノミクスの行方、もうひとつは憲法改正ですね。夏の参院選で憲法改正が焦点になるかどうかは、まだわかりません。先日も高村副総裁が「大きな争点として国民が受け止める状況にない」と慎重な姿勢を示したように、自民党内にも反対意見がありますからね。

安倍首相にとっては、憲法改正こそが政治家人生で残したいレガシー(遺産)であることは間違いないと思います。彼は集団的自衛権よりもアベノミクスよりも、憲法改正を自分の手で実現したいというのが本音のはず。

―そのためにも参院選が重要な意味を持ってきますが、もうひとつの焦点であるアベノミクスに関しては、年明けから株式市場が下がり続け、日経平均が1万7千円台を割り込むなど厳しい状態が続いています。安倍政権は参院選に向けて、経済を維持できるのでしょうか?

ファクラー アベノミクスには、基本的には「1本の矢」しかありません。日銀による金融緩和策で、それは本当にうまくいったんですね。むしろ、この20年ほど日銀が何も動いていなかったのが異常な状態だったとも言えます。海外でも「なぜ日銀はもっと積極的に手を出さないんだ?」と言われていたのが、黒田総裁になってからようやく日銀の金融政策がアメリカやヨーロッパの中央銀行に追いついた。いわば、「普通の国になった」という感じですね。

ただ、これはアメリカもヨーロッパもそうですけど、経済が回復しても普通の人はあまり効果を感じないんです。アベノミクスはその傾向が特に強くて、利益を受けているのは限られた人たちだけで普通の人は悲観的ですよね。地方に取材に行くと、必ずみんな言うんです…「何も効果がない」と。でも他の選択肢がないから仕方なく自民党に票を入れている。

経済効果が広がっていないのはアベノミクスの致命的な弱点ですね。内需が一番大事なのに、それが拡大していない。結局、給料は上がってないから、みんなお金を使わない…という「デフレマインド」から脱却できていないんです。

―市場にマネーを流し込む日銀の金融緩和は、ある意味、経済の「輸血」みたいなものですよね。アメリカは長く続いた「ゼロ金利政策」という輸血の結果、ある程度内需も回復しましたが、日本は輸血し続けているのに、むしろ血圧が下がってしまった。その効果の違いは何からきていると思いますか?

ファクラー やはり経済の構造の違いが大きいと思います。これはアメリカ経済の強いところでも弱いところでもあるけれど、全体的に変化が激しい。だからアメリカは失業率が上がったり下がったりするのですが、金融政策を行なうと経済がすぐ反応するところがあるんです。一方、日本の経済は特に地方を見ると、これだけ金融政策をやっても反応は鈍いですよね。

おそらく、そこにはふたつの問題があって、ひとつは政治的な問題。安倍首相は政治的に地方の既得権益とかが必要だから、本当の意味の改革を入れていないんですよ。アベノミクスは彼にとって目的ではなく憲法改正を実現するための「手段」でしかない。本当に日本経済を根本的に変えるつもりがあるのかどうか、私には見えてきません。

もうひとつは個人的な見解ですが、戦後の高度成長期を作った体制があまりにもうまく行き過ぎて、その結果として生まれた既得権益のおかげで、日本は若い人があまり活躍できない社会になってしまったという点。団塊世代の雇用を守るために若い世代が非正規雇用になるといったしわ寄せが生じている。戦後にはソニー、ホンダ、キョーセラなどたくさん新興企業が出てきたけれど、それらが成功して、ある程度経済の構造が固まった結果、いつの間にか若い世代がチャンスを得にくい社会構造になってしまった。


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