そう堀江氏が提案するのは理由がある。「俺、大学生の頃にヒッチハイクしていた時に経験したんだけど、俺を乗せた長距離トラックの運転手さんが、疲れていたのか居眠り運転をしたんだよ」という衝撃の体験をしているからだ。
自動ブレーキを義務化せずに、運転手の自己管理に頼っている限り、もっと事故が起こってもおかしくはない。それは将来的な「自動運転」の導入にもつながっていく。ひろゆき氏も「もし自動運転になっていたら、今回のような悲劇は起きなかった気がします」と語る。そして堀江氏は、
「下り坂でニュートラルにするなんてコンピュータではあり得ないミスだよ。だから、最初は自動ブレーキで、最終的には自動運転が搭載されていくのがベストだと思う。実際に新幹線とかもほぼ自動制御されてるようなもんだし、飛行機のオートパイロット(自動操縦)は当たり前に使われてるじゃん。
機械も完璧ではないけれど、人間のほうがエラーの数は桁(けた)ひとつ以上多いはず。特に高齢者は認識能力が落ちるし、脳とか心臓の血管が詰まったりしがちなのは事実だからね。
胃がんとかの既往歴があるとブラックアウト(瞬間的な失神や記憶喪失)もしがちなんだって。もちろん、病気した人が全員そうなるわけじゃないけど、可能性があるのは事実だから、そういった部分は機械をうまく使っていくべきだと思う」
まだまだ「機械はなんとなく怖いから」という理由で反対する人も少なくないが、果たして、人間と機械のどちらが「信用できる」のか。ふたりの結論は自明のようだがーー。
●この全文は『週刊プレイボーイ』7号(2月1日発売)でお読みいただけます!
(イラスト/西アズナブル)