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役所と事業者の「甘い体質」。悲惨なバス事故を防ぐために必要な“見える化”とは!

[2016年02月06日]

今後の競争に「安全」を加えることいなれば悪徳業者は減ると言及する古賀氏

多くの命を奪った軽井沢スキーバス転落事故。格安で人気のバスツアーだが、その背景にはバス会社の杜撰(ずさん)な運営があったことが発覚した。

『週刊プレイボーイ』でコラム「古賀政経塾!!」を連載中の経済産業省元幹部官僚・古賀茂明氏はそうした悪徳業者を減らすためには“見える化”が必要だと言う。

*  *  *
先日、長野県軽井沢町で起きたスキーバス転落事故の死者はとうとう15人になってしまった。

2007年に大阪府吹田(すいた)市の大阪中央環状線で、12年には関越高速で、やはり大規模なバス事故が発生している。

貸し切りバス事業の規制が緩和されたのは00年のことだ。免許制から許可制となり、バス会社はそれまでの約2300社から今では約4500社へと倍増した。事故多発の背景にバス会社の過当競争があるのは間違いない。

ただ、貸し切りバスのビジネスは参入障壁が低くなった分、乗務員の運転時間の基準などが見直され、安全に関する規制はむしろ厳しくなった。なのに、どうしてバス事故が絶えないのか?

原因は役所と事業者の「なあなあ体質」だ。日本では規制のルールを破っても厳しく処分されることは少ない。廃業処分などが下されることは稀(まれ)で、大抵は厳重注意、勧告でお茶を濁してしまう。もし廃業になれば、その会社で働いている労働者が失業するし、社会的影響も大きいと役所が処分に手心を加えてしまう。

その象徴が名ばかりの「抜き打ち検査」だ。抜き打ち検査は突然行なうからこそ、不正が露見する。なのに、実際には役所が業者にあらかじめ都合を聞いてから行なうケースが多いのだ。

こうしたことが常態化すると、まっとうな会社も規制を守らなくなる。コストをかけて規制に従っても、競争相手はルールを無視して商品やサービスを安く販売している。このままでは競争に負ける、とルール軽視の営業に走ってしまうのだ。


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