人気のセクシー女優・紗倉まなちゃんがなんと作家デビュー!

『週刊プレイボーイ』本誌の連載コラム『紗倉まなの白目むいちゃいました。』も人気のセクシー女優・紗倉まなちゃんがなんと作家デビュー! 2月12日に発売された処女小説のタイトルは『最低。』。

この作品は、AV女優に関わる4人の人物を中心とした4章立てになっており、1章はスカウトマンと男女の関係を持ちながら仕事を続ける女のコの物語「彩乃」、2章は若い女優と同居生活を始めた男の葛藤を描いた「桃子」、3章はセックスレスの日常から抜け出すためにAV出演を決めた主婦の「美穂」、4章は元AV女優の母を持つ少女が大人へ成長する「あやこ」といった内容だ。

というわけで、小説家デビューを果たしたまなちゃんが編集部にPRしにきてくれた! その文才に注目が集まるところ、作品についてや、なぜ書くのか?という執筆の経緯までを語ってもらったぞ。

―早速、この作品を書くに至った経緯から聞かせてもらいましょう!

「きっかけはたまたまだったんです。以前、雑誌『ダ・ヴィンチ』さんの取材を受けていた時に私が本を読むのが好きって話をしたんですね。そしたら担当さんから『ぜひ紗倉さん、書いてみましょう』って。その2、3ヵ月後に『短編集みたいなのを書いて、持ってきてくれませんか?』って言われて、持って行ったら、読んでいただいた後に『処女作でもありますし、自分の仕事ならではの小説がいいと思うので、AV女優をテーマに書いてみましょう』って。去年の夏頃ですね」

―元々、文章を書くのは好きだったんですか?

「ここ最近です。小さい時は正直嫌いだったんです。夏休みの読書感想文は親に書いてもらってましたし、自分で書いたのは高校時代の実験結果ぐらい(笑)。私情を挟まなくていいやつなら書けましたね」

―そんな嫌いだったコがなぜ好きに?

「今のお仕事を始めてからブログやツイッターで自分自身をアピールするようになって。自分の気持ちを書き始めたら意外とハマったというか、楽しかったんです」

―では今回の小説が面白い!って読んでもらえるのはやっぱり嬉しいでしょう。

「ものすごく嬉しいです! 発売された頃は賛否両論があって、いろいろな意見があったのは知っています。でも読んでくれた方が面白かったって言ってくれたのはすごく嬉しいですね」

―でも、AV女優を書くことについて戸惑いとかはなかったの?

「最初はある意味、緊張したというか…もし業界に入ろうと思っている人や、今、業界で活躍している方がどう思うんだろうってのはありました」

―書くのはしんどかった感じですか?

「いや、それは全然(笑)。時間はかかったんですけど、すごく楽しかったです。4章立てで、章によっては書きづらいのもありましたけど。特に1章の『彩乃』は年齢的にも私に近い設定だったので、書いていてちょっと恥ずかしくなりました」

タイトルを『最低。』にした理由

―ちなみに、作品の中には『最低。』という言葉が出てこないですよね。どうしてこのタイトルに?

「自分がこのお仕事をしていると、少なくとも誰かを傷つけてしまうと思っていて。親や友達が応援してくれていても心のどこかでは傷つけてしまっている部分があると思ってるんですね。実際、私は母親に認めてもらっていますし、誇りを持ってやっている仕事ですけど、世間からみたAV業界のイメージを最低って思う人もいるかもしれないなって。だからこのタイトルにしました。

『最低』ではなく、『最低。』にしたのは、単なる単語ではなく、ちょっとしたつぶやきみたいな感じにしたかったからです」

―では、自分が今までで一番“最低。”って思ったことは?

「このお仕事を始めた時に友達がバーベキューに誘ってくれたんです。すごく嬉しくて楽しみにしていたんですよ。でも前日に急に連絡が取れなくって、結局行けなかったんです。他の友達に聞いたら、仲間ハズレにしようと思っていたらしく、連絡を取れなくさせるのが目的だったみたいで。だったら最初から誘わなきゃいいのにって。ホント、女って怖いな…最低。と(笑)」

―そんなことが…! 小説の中で流氷などのシチュエーションも出てきますが、そういうのは自身で行った経験ですか?

「自分で行ったところや、あとは行きたいなって思うところを想像しながら書きました。北海道は釧路湿原しか行ったことがなかったので、流氷とか3月ぐらいに網走のほうであるって聞いたので、めちゃくちゃ調べて。ディスカバリーチャンネルを観て、心では行ったつもりでいました(笑)」

―この小説を書いてみて、気付いたことなんてあります?

「自分がどんなふうに仕事の世界を見ているのかが客観視できました。実際に読んでいただくとわかるんですが、撮影の現場も淡々と、段取りするように書いていますからね。皆さんが思うほどイヤらしい空気じゃないのが、この仕事の現場なんだなって改めて思いました」

―では最後に、次回作にも注目が集まりますが、すでに構想は?

「全く考えていないです。この本を出せたこと自体、実感が湧いていないんですよ。今回、仕事をしながらでかなり大変だったので、次回は時間をかけてゆっくり書いてみたいです。書きたいテーマを長い時間かけて書きたいなって思いますね」

(取材・文/林 将勝 撮影/関根弘康)

■『最低。』紗倉まな著 1296円(税込)KADOKAWA/メディアファクトリー