現在、フォルクスワーゲンはゴルフなどのグレードで新車価格から10%引きの提示があるという

新生活のスタートなどで、春は中古車の売買が盛んになる季節。

そこで週プレが注目するのが、中古車市場に数多く出回っている「未使用車」と呼ばれるクルマの存在だ。

未使用車の正式名称は「登録(届け出)済未使用車」という。メーカーがモデルチェンジを行なった車種の型落ち在庫車を処分するために、新車をいったん登録して大幅な値引きをするなどのケースがある。

たとえば、昨年マイナーチェンジを行なった「メルセデス・ベンツ Aクラス」。「A180」の未使用車は、走行距離わずか19kmで約20万円分のオプションが装備されて276万円で販売されていた例も(新車価格は326万円から)。

つまり、極端に少ない走行距離で格安なのが未使用車の魅力なのだが、フォルクスワーゲンの場合は、少し事情が違うという…。

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昨年、米国の排出ガス規制を逃れるための不正を行なっていたことが大きな問題となったフォルクスワーゲン社(以下、VW)。

不正の該当車種はディーゼル車で、日本には導入されていないモデルだが、不正発覚以降、販売台数は大幅にマイナスとなり、16年間も続いた「輸入車のブランド別新車販売台数1位」の座をメルセデス・ベンツに譲り渡してしまった。

しかし、この状況はユーザーにとってチャンスだった! そもそも国内で販売されているモデルにはなんら問題がないどころか、クオリティは近年グングンと上がっている。未使用車は市場に出回っていないのか?

「元々、VWは未使用車が少ないメーカーです。不正発覚後も、大量の未使用車が販売店に出回ったという話はありません」(中古車情報誌編集者)

では、VWは特に今が買い時というわけではない?

「いえ、その結論はまだ早い」と、前出の編集者が言う。

「未使用車で狙うなら『ポロ』ですね。少ないながらも中古車販売店で販売されています。中古車で狙うなら、ディーラーで展示車やデモカーとして使用されていた走行距離5千㎞くらいの個体が狙い目ですね。それらは2014年登録が多いので、新車と比べれば車検までの期間が短いというデメリットはありますが、明らかにお買い得です。

それよりも、今なら新車を狙ったほうがいい。車種やグレードは限られますが、ひと声で車両本体価格から10%も値引きした価格が提示されたりしているし、下取り車がある場合は、高く引き取ってくれる。『ゴルフ』や『ゴルフヴァリアント』『パサート』などが対象となっているようです」

発売中の『週刊プレイボーイ』10号ではこの他、特集記事「中古車屋さんが絶対に教えたくない 買ったときよりも高く売れるクルマはこれだ!」で最新の中古車市場の動向を大検証。ぜひ、参考にしていただきたい。

■『週刊プレイボーイ』10号(2月22日発売)「情報誌が絶対書けない 禁断の中古車購入術」より

(取材・文/菅沼 慶 手束 毅 萩原文博)