ただでさえお金も時間もかかる就活。そんな状況を救うべくできたのが就活シェアハウスだ

いよいよ就活本番! 3月1日からは会社説明会も解禁となり、学生も企業も一斉にリクルート戦線に乗り出すことになる。

ただ、地方の学生は厳しい。企業回りのために、わざわざ時間と交通費をかけて、東京などの都市圏へ出かけないといけないからだ。

そんな地方在住の学生に強い味方が現れた。そのひとつが「就活シェアハウス」

都心のホテルはバカ高い。ところが、就活シェハウスは1ヵ月泊まっても平均4万円程度。これなら地方の学生もサイフの中身を気にせず、夜討ち朝駆けで企業訪問できる。都内で「就活シェアハウス」を運営する「地方のミカタ」の佐久間大(ひろ)氏がこう説明する。

「2段ベッドのあるドミトリー形式のシェアハウスを都内に9ヵ所運営しています。1ヵ月以上滞在する学生や、1週間都内で就活し、いったん地元に戻って大学に通い、また上京して企業回りするというような利用方法をする学生も多いですね」

就活シェアハウスの利用者に話を聞いてみた。

「深夜バスは疲れるし、バスの出発時刻に間に合わせようとすると、説明会に最後までいられないことがある。それに比べると、シェアハウス利用はリーズナブルで楽チンです」(愛知県・女子大生)

「他の学生と情報交換できるのも魅力かな。スケジュールの都合で参加できない説明会の様子を出席した学生から聞いたり、未知の就活情報サイトの存在を教えてもらったりしています。企業から断りの連絡が来て落ち込んでいる時に励まし合えるのも心強いですね」(北海道・男子学生)

そう、「就活シェハウス」は泊まるだけでなく学生が企業情報を集め、互いを励まし合う最新就活スポットなのだ。

すでにうかうかしてられない就活の現状

東京には日帰りでしか就活に行けないという学生には「就活カフェ」を利用するという手もある。

「早朝バスで東京に来て深夜バスで帰る学生さんのために、新宿で毎日朝6時から夜11時までオープンしています(月に1回程度不定休あり)。利用料は1日100円、スーツケースなどの荷物もひとり1個まで無料で預けることができます。

しかも、このカフェには『就活シェアハウス』に宿泊している学生さんもしょっちょう顔を出すので、彼らと情報交換しながら企業の少人数説明会に参加することもできます」(前出・佐久間氏)

今年の採用解禁日は6月1日。泊まり込みで就活なんて、まだ早いとのんびりしている学生がいるとしたら、甘い。学生就職支援を手がける「ネバーロード」の小澤宏氏が言う。

「昨年、採用解禁日が8月1日に後ろ倒しになった影響で、欲しい学生をとりこぼした企業が意外と多かったんです。そのため、今年は1月、2月から『ワンデーインターンシップ』と称する説明会を実施し、『キミとウチの会社はもうお友達だから』というような表現で、目ぼしい学生に水面下で内々定を出しているケースもあるといいます。そういう企業にとって、3月1日の説明会解禁日は事実上の選考スタート日ということ。就活戦線はとっくに始まっていると考えるべきです」

地方で就活に出遅れたと感じている学生に告ぐ。焦ることはない。今すぐに就活シェアハウスを予約してみては?

(取材・文/本誌ニュース班)