キチョハナカンシャの(左から)ともえ、ななほ、さや、ゆり。就活優先がモットーなのでこの日は4人が集合

3月に解禁され、本格化している今年の就職活動。まさに今、就活をしている女子大生が結成し話題となっているのが「キチョハナカンシャ」だ。

コンセプトは“本気で内定を目指す就活アイドル”。グループ名も説明会などで就活生が使う「貴重なお話有難うございました!」の略称からだという。

就職とアイドル――。一見、なんの関わりもなさそうだが、単なる話題作りじゃないのか? …というわけで、週プレNEWS編集部を訪問してくれた彼女たちに直撃!

―単刀直入に聞きますが、皆さんはアイドルなんですか? 就活生なんですか?

さや 両方です。アイドルとして活動していますが、目標は“内定”です。内定取れたら、卒業しなくてはいけないんです。

ゆり 大きな会場でのライブなどを目指すというより、“就活生のアイコン”として就活情報を発信していければと思ってます。

―それってアイドルとして活動する意味あります?

ともえ 私たちを見てほしいというか、同じ就活生に向けて、就活に対する楽しさや苦労を少しでも共感してもらえれば嬉しいです。

ななほ それから就活生以外の方にも、私たちが就活に向かっている姿を見て自分たちも頑張ろうって思ってもらえたらいいなと。

―そもそも、どうしてこのグループに入ったんですか?

ゆり 元々、アイドルが好きというのと、私は広告PR業界を中心に就活していて、イベント企画だったり、今の活動と共通する部分があると思って入りました。

ななほ 私はマスコミやPR系の他にアナウンサー志望で。特殊ではあるんですけど、学部やサークルの友達同士だと意外と就活の話をしなかったりするんですよ。変にライバル意識があるような…。キチョハナカンシャはメンバーと就活を一緒に頑張っていけるところに惹かれました。

ともえ 勉強になる部分がすごく多いかなと思って、ですね。実際、私は志望業界は模索中なんですけれど、その業界に興味がなくても、この活動でいろいろな人から話を聞いたら、こういう良い会社もあるんだなと、社会経験として勉強になっていますね。

さや 私も自分を客観的に見れるようになりました。取材していただいた時も後からフィードバックもらって考え直せたり。グループ内でも自分の位置付けを考えるので、自己分析できて新しいキャラクターを再発見できますね。私もアナウンサー志望なんですけど、役立つと思っています。

志望業界に悩むともえだが、活動を通して世の中の広さを感じているという

実は今でもアイドル活動が不安?

アイドル好きで、メイドカフェで働いたりとアキバ度高めな、ゆり

―それぞれメリットを感じられているんですね。今の大学生としてお伺いしますが、学生でも起業したりフリーランスになったりする人たちも目立ちますけど、それは考えなかったんですか?

さや 私は友達と起業をしてはいるんですけれども、学生ながらに社会の厳しさを感じました。だから一度、企業に属して、その中で自分を段階的に培(つちか)っていかなきゃなって思いました。

ゆり 私もひとつの企業に属して成長していきたい、頑張りたいなと思っています。ただ母に「女のコは男性がいつ裏切るかわからないからちゃんと職に就きなさい」と小さい頃から言われていて、その影響もあるのかもですけど(笑)。

―なるほど。でも実際に就職するにあたって、こういう活動が裏目になるかもとは思わなかった?

ともえさやゆり あ~、今もあります。

―皆、素直ですね(笑)。

ともえ やっぱり企業側としては純粋無垢で真っ白な人間が欲しいんじゃないかなと…。企業にいるほとんどの人は、学生時代に目立つような活動はしなかったと思うので、嫌がられるのではと最初は考えていました。

学生起業し大人びた雰囲気のさや

第2期生としてキチョハナカンシャに入ったななほ

―ななほさんはどうして気にならなかったんですか?

ななほ 私はすごく大きいメリットになるとか考えてなかったので、逆にデメリットに感じることも特になかったです。なかなか貴重な体験なので、あくまでも自分が学生時代やっていたとことのひとつと考えてます。

ゆり 私もデメリットは感じていますけど、活かすも殺すも自分次第ですよね。お父さんから見た時に、と考えるんですよ、いつも。以前、メイドカフェで働いてた時も、年配の方からしたらいいイメージはないだろうとか、アイドル活動もそんな暇あるなら就活しろと絶対思われるだろうと。でもそれは自分の言い方次第なのかなって思います。

さや 私は面接でこの活動のことを言ったことはあるんですけど、隠すほどならやらない方がいいと思ってます。それだけやりがいとか目的を持っていますし、この活動に対して私は得られるものがあるのでそれを伝えたいと思っています。

全ては「活かすも殺すも自分次第」

―皆さん、しっかりポジティブに捉えているんですね。ちなみに先日、メンバー脱退などもありましたが、モチベーションは変わっていないですか?

ゆり それも自分たち次第だと思います。ネガティブなイメージがあるなら、今まで以上にしっかりした発信をして自分たちの活動を見せていかないとな、頑張らなきゃなと思います。

さや そうですね。それから4月3日に就活生向けのメディア「キチョハナカンシャ.navi」をリリースするので、そこでこれまで溜めたコンテンツや、具体的に就活生に役立つ情報を提供していければと思っています。

―本日は貴重なお話有難うございました! 今後のキチョハナカンシャさんのますますのご活躍を心よりお祈りしております!

***内定&グループ卒業に向け、しっかり自身の考えを持ち、行動している彼女たち。インタビューが終わると、逆に週プレNEWS・貝山弘一編集長にもOB訪問し、話を聞きたいということに。そちらは4月3日から公開される「キチョハナカンシャ.navi」で配信予定。気になる就活生は要チェック!

編集部訪問してくれたキチョハナカンシャのメンバーが貝山編集長を囲んで自己PR!

キチョハナカンシャ”本気で内定を目指す、就活アイドル”をコンセプトに活動する新感覚社会派アイドル。昨年10月の結成からメンバーも追加され、現在は7人で活動中。iTunesにて「すすめっ!就活ガール/ぶっちゃけリクラブ」を配信中。最新の活動は公式HP http://kichohanakansha.com/ またはTwitter @kichohanakanshなどSNSにて

(取材・文/週プレNEWS編集部 撮影/五十嵐和博)