週プレNEWS TOP 連載コラム 週プレ外国人記者クラブ 外国特派員協会での会見を拒み続ける安倍政権。“空気を読む”国内メディアに圧力をかける巧妙な手口とは?

連載コラム

外国特派員協会での会見を拒み続ける安倍政権。“空気を読む”国内メディアに圧力をかける巧妙な手口とは?

[2016年04月14日]

海外メディアに対する風当たりも強まる中、マックニール氏はネット上で「反日ジャーナリストの代表」のように書かれているが…

本連載コラムでも、たびたびテーマになっているニッポンの「政治とメディア」をめぐる問題。

高市総務大臣の「電波停止」発言などが議論を呼ぶ中、3月24日、TBS「NEWS23」を降板したばかりの岸井成格(しげただ)氏をはじめ、田原総一朗氏 鳥越俊太郎氏ら、高市発言に抗議するTVキャスターやコメンテーター6人が外国特派員協会で記者会見を行なった。

「週プレ外国人記者クラブ」第29回は、この会見の司会者を務めた、英「エコノミスト」紙などに寄稿するデイビッド・マックニール氏に話を聞いた。外国人記者の目に日本のジャーナリストたちの訴えはどう映ったのか?

***

―日本のジャーナリストたちの記者会見で、特に印象に残ったことは?

マックニール 司会をしていて一番興味深かったのは、会見の場で鳥越俊太郎さんと田原総一朗さんが激しく議論していたことです。鳥越さんは主にメディアに対して圧力をかけている安倍政権を批判していたのですが、田原さんはそうした圧力に委縮してしまっている日本の記者やメディアに怒っていて、こちらのほうが問題だと主張していました。果たして政府からの圧力が悪いのか、それともそれに屈するメディアが悪いのか? 僕はその両方、つまり、真実はその真ん中あたりにあると感じています。

会見の前に「NEWS23」を降板した毎日新聞特別編集委員の岸井さんと個人的に話すことができました。あの降板劇の背後で何があったのか?と聞いたのですが、安倍政権の圧力のかけ方は「岸井さんを番組から外せ!」という直接的な形ではなかったそうです。

例えば、菅官房長官が身近な政治部の記者を相手に行なう「オフレコ」のブリーフィングのような場所で「最近、岸井さんのコメントはちょっとオカシイんじゃないか…」みたいなことを言うと、その記者が自分の局の上層部にそうした「官邸側の不満や不快感」をメッセンジャーとして伝えて、間接的な形で局内の雰囲気を変えてゆく…。どうやらTBSの局内では、そういうことが起きていたらしいんですね。

―つい最近、『安倍政治と言論統制』(週刊金曜日・編)という本が出たのですが、その中に書かれていたNHKの話が今のTBSの話にそっくりです。やはり首相や官邸に近い政治部の記者や幹部が「官邸や自民党との連絡役」になって、番組への不満やコメントへの不快感を局の上層部に告げ、そうしたメッセージを局側が忖度(そんたく)する形で、番組制作の現場に圧力がかかっているというんです。

マックニール 忖度というと?

―「忖度」するというのは「相手の気持ちや真意を推し量ること」で、具体的に「こうしてほしい」と言われなくても、「ああ、アレはこうしてほしいんだな…」とこちらが感じとる、みたいな意味ですね。

マックニール つまり、「空気を読む」ということですね。それは日本について考える時に実に重要な言葉だと思います。政治が番組制作現場に直接圧力をかけるんじゃなくて、間接的な「不快感」みたいなものを記者を通じて局のトップに伝え、その雰囲気を周囲が忖度する形で報道内容に影響を与えていく…。

そういう安倍政権や官邸のやり方は、戦略としてすごく巧みだと思うし、一方でメディアの側が「空気を読む」というのは実に「日本的」でもある。やはり「間接的な圧力」を強める安倍政権と、それに立ち向かわず、逆に「空気を読んでしまう」日本のメディアの双方に問題があるような気がします。


ジャンプ50周年展VRはこちら!

連載コラム

Column

連載コラムを見る

Back Number

  • Apr.30th 2O18 no.18
  • Apr. 23rd 2O18 no.17
  • Apr. 16th 2O18 no.16
  • Apr. 9th 2O18  no.15

 

Gravure Gallery

もっと見る

MOVIE Channel

【動画】傳谷英里香。「ベイビーレイズJAPAN」リーダーが、女神すぎる美ボディを初お披露目!

もっと見る

新刊のお知らせ

  • 大原優乃『ゆうのだけ』
  • 小宮有紗『Majestic』
  • 飯豊まりえ『NO GAZPACHO』
  • 『クルマプレイボーイ』
  • 馬場ふみか写真集『色っぽょ』

 

メルマガ会員&アンケート 2018年No.18