東大生が強制わいせつ容疑で逮捕された事件。03年のスーパーフリー事件を想起させるが、その実態は…

東京大学の学生5人が強制わいせつ容疑で逮捕ーー。そんなショッキングな事件が起きたのは5月11日未明のこと。事件のてん末はこうだ。

逮捕された東大生、東大大学院生たちは今年4月にインカレサークルを設立し、ツイッターを使って主催する飲み会の参加者を募っていた。

被害に遭ったのは、そのツイッターを見て参加した別の大学の女子大生たち。東京・池袋の居酒屋で飲酒した後、メンバーの東大生の自宅マンションに移り、2次会を始めるのだが、そこで被害女性の服を脱がしてお触りするなどの犯行に及んだのである。

いわゆる“ヤリサー”による大スキャンダルとして思い出されるのは、2003年に発覚し、早稲田大学の学生ら14人が準強姦罪で実刑判決を受けたイベントサークル「スーパーフリー」(以下、スーフリ)メンバーによる輪姦事件だが、今回の事件も類似したものなのだろうか。

かつて某イベサーの代表だったという男性に話を聞いた。

「大学生のヤリサーが起こした事件という共通点はありますが、根本的な問題は別物です。スーフリはかなり組織化されて手口も卑劣だったのに対し、今回の東大生のサークルは組織もお粗末で手口も“ガキくさい”もの。

スーフリの場合、飲み会に参加した女子大生にハルシオン(睡眠導入剤)を盛って昏睡させ、意識がない状態でレイプするという手口も常態化していました。さらにその場でハメ撮りもしておいて、女子大生に対しての口止めや脅迫の材料にもしていたんです」

女性の局部にドライヤー…という“ガキくささ”

確かにスーフリの悪質極まりない手口には閉口するが、今回の東大生も女子大生の服を脱がせて胸をベタベタ触っただけでなく、カップラーメンの汁を頭にかけたり、女性のアソコにドライヤーの熱風を当てたりと、異常性が取り沙汰されているが…。

「ラーメンやドライヤーといった要素に、まさに“ガキくささ”を感じるんです。スーフリは自分たちが悪いことに手を染めている自覚があるため、バレないようにと手口も悪質かつ巧妙になっていたんですが、今回の東大生たちにはそういう意味での悪意は感じられません。

ただ、悪いことという自覚が希薄だからこそ、『ここまでやったらヤバい』というアウトの線引きができず、タチの悪いノリに拍車がかかってしまったのでは?」(元イベサー代表)

そこで、発売中の『週刊プレイボーイ』25号「それでもヤリサーに入る女子、ヤリサーなのにヤレない男子では、現在もサークルに所属している現役女子大生3人の証言をもとに、最近のヤリサーのリアルな実態をレポート。そちらも是非お読みいただきたい。

取材・文/昌谷大介(A4studio)