荒れる参院選…ここに戻れるのは?

間近に迫った参院選。18歳、19歳の投票解禁も話題だが、意外にも大物候補の中に落選危機の噂が続々…。

しかも、それが知名度の高い4人の強力な女性候補だという。ひとり目は元女優で、自民現職の三原じゅん子氏。全国紙の政治部記者が言う。

「比例区から神奈川選挙区に転出する際、県連から全面支持を約束され、盤石の戦いになると予測された三原候補ですが、党本部が2議席目を狙って無所属の現職、中西健治氏を推薦したことで風向きが変わってきました。

自民系候補の共倒れを警戒する県連と、強引に推薦を決めた党本部との間ですきま風が吹き、自民の票割りが機能しない恐れが出てきたんです。もし票割りに失敗し、中西候補が大量得票するようなことになれば、さすがの三原候補も厳しい。まさかの落選もありえます」

ふたり目は現職閣僚の島尻安伊子(あいこ)沖縄・北方担当大臣

普天間代替基地の県外移転を公約して当選しながら、途中から辺野古基地容認に回った島尻候補は、反基地の沖縄県民にとっては「許されざる存在」。それだけに早くから7月の参院選で落選する現職閣僚の筆頭に名が挙がっていた。政治評論家の有馬晴海氏がこう語る。

「そこで担ぎ出されたのが、比例区から出馬する沖縄出身のタレント、SPEEDの今井絵理子候補です。今井候補は沖縄のヒロイン。出馬すれば地元・沖縄で大量得票が見込める。その時、一緒に選挙区に島尻の名前を書いてもらえば当選できるという計算です。ただ、期待したほど今井候補に勢いがない。

しかも、5月下旬に米軍属による女性殺害事件が起き、県民感情は反基地へと大きく振れている。このままでは島尻大臣の当選は厳しいでしょう」

柔ちゃんは民進党と折り合わず自民党?

続いて3人目は社民の福島瑞穂副党首だ。前出の政治部記者が言う。

「吉田忠智党首と比例区にダブル出馬となりますが、社民は党勢の退潮が激しく、へたをするとひとりも当選できないかもしれない。そうなれば社民は解党の危機です」

そして最後は、なんと“柔ちゃん”こと谷亮子参院議員だ。実は谷候補、まだ立候補が決まっていない。

小沢一郎氏と行動を共にし、生活の党と山本太郎となかまたち副代表になった谷議員だが「弱小の生活の党から出馬しても当選はおぼつかない。そのため、民進からの出馬を模索していた」(前出・有馬氏)という。

しかし、小沢氏は柔ちゃんと抱き合わせで自分も民進党に入れろと要求していたとのことで、相変わらず小沢アレルギーが強い民進が受け入れに難色。「党本部も柔ちゃんは欲しいけど、小沢がついてくるならまっぴらゴメンというのが本音」(有馬氏)

ところが、ここにきて某週刊誌が自民党から出馬する見込みとすっぱ抜いた記事も発表。近日中にその動向が明らかになるようだが、すでにネットでは「節操がなさすぎる」「民進党ならわかるが、まさに裏切り者」「応援してきたけど最悪。落とせ落とせ!」…と悪評。

どうやら、イメージに泥を塗って、逆風になりそうな様相を呈している。はたして、崖っぷちの大物女性候補4人のうち、国会に戻れるのは!?

(取材・文/本誌ニュース班)