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小池百合子はヒラリー・クリントン? 「政界渡り鳥」に感じる“剥き出しの自意識”

[2016年08月04日]

「小池百合子氏はヒラリー・クリントンに似ている」と語るシムズ氏。そのこころは?

フタを開ければ小池百合子氏の圧勝に終わった東京都知事選。東京に住む外国人記者の目に“小池劇場”はどう映ったのか?

「週プレ外国人記者クラブ」第43回は、『フォーブス』誌などに寄稿するアメリカ人ジャーナリスト、ジェームズ・シムズ氏に米大統領選と比較しながら語ってもらった。

***

─7月31日に行なわれた東京都知事選挙は、自民党に反旗を翻(ひるがえ)して立候補した小池百合子氏の勝利という結果に終わりました。率直な感想をお聞かせください。

シムズ 私は5週間ほど米大統領選挙の取材でアメリカに行っていて、日本に戻ってきたのは都知事選の直前でしたので、選挙キャンペーンを注意深く見る時間はありませんでしたが、新知事になった小池氏については正直なところ、あまりいい印象を持っていません。

まず、彼女は1992年の参院選で初当選して以来、政治家として25年近く活動してきましたが、コレといった政策を実現していない。世間の印象に残っているのは「クール・ビズ」ぐらいでしょう。今回の選挙戦でも、彼女は有権者に対してアピールできる実績は持っていなかった。「私はクール・ビズを実行し、定着させました!」と演説しましたか? もし演説の中で訴えていても、それが票につながったとは思えません。

数年前、外国特派員協会に彼女をゲスト・スピーカーとして招いたことがあります。私は彼女の隣に座っていたのですが、彼女の全身から溢(あふ)れ出る強烈な自意識を感じていました。政治家は日本でもアメリカでも、程度の差こそあれエゴイズムやナルシシズムを一般人以上に強く持っているものですが、彼女ほどの剥(む)き出しの自意識は長い取材経験を通じても初めて接するものでした。個人的な感想ですが、正直に言って、隣に座っていて違和感を持ちました。

彼女は、ヒラリー・クリントンと似ているかもしれませんね。クリントンは女性初の米大統領を目指しているし、小池氏は女性初の都知事になった。小池氏は日本新党から始まり様々な政党を渡り歩いている。それと似たようにクリントンも都合のいい行動をとっています。例えば、「何が有権者に受けるか」に基づいてクリントンは政策の態度を決めているところが多いです。

─小池新知事も、“政界渡り鳥”と揶揄(やゆ)されることがありますね。

シムズ 細川護熙→小沢一郎と自分のボスを替えながら権力者のもとを渡り歩いてきた彼女が、その次に選んだのは小泉純一郎元首相です。小泉氏には私も何度も取材していますが、彼はいい意味で“政治家らしくない”政治家でした。何度会っても態度が変わらない。「自分がどう見られるか」という自意識だけではない、理念や哲学も持ち合わせていたと思います。

2005年の、いわゆる郵政選挙では、小池氏は当時の小泉首相の意向を受けて“刺客”として選挙区を兵庫から東京に移して立候補しましたが、当時のボスから何を学んでいたのか疑問に思います。


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