週プレNEWS TOP 連載コラム "本"人襲撃 「Jリーグの功労者」今西和男はなぜ、不当な仕打ちで排除されたか?

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「Jリーグの功労者」今西和男はなぜ、不当な仕打ちで排除されたか?

[2016年08月09日]

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「不当な政治介入により、今西さんとスタッフの人生は大きく傷つけられた。この事実をほとんどの人が知らないんですよ」と語る木村元彦氏

「作者はきっと、正義漢なのだろう」

木村元彦(ゆきひこ)という書き手の作品を読むと、多くの人がそう想像するに違いない。

木村の名著として知られる『誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡』、ベストセラーになった『オシムの言葉』、我那覇(がなは)和樹のドーピング冤罪事件を掘り下げた『争うは本意ならねど』など、いずれの作品も埋もれかけた事象や人物に光を当てている。

するとそこに、仰天すべき事実が鋭い観察力と粘り強い取材力によって暴き出されるのだ。木村は書き進める中、“悪玉”に一太刀を浴びせ、返り血に赤く染まりながら、さらに剣を振る。最新刊『徳は孤ならず』も、その“斬撃”は冴え渡る。

―木村さんは政治、民族、差別など様々なジャンルを書かれています。その中で、サッカーを描く面白さとはどこにあるのでしょうか?

木村 サッカーによって“可視化される世界”があることですかね。例えば、今年6月にアブハジア共和国(ジョージアから事実上独立状態も、日本など多くの国が今も未承認)でConIFA(独立サッカー連盟)主催の世界大会が開催されました。FIFA(国際サッカー連盟)に加盟していない国や民族の大会です。北キプロスなど12チームが参加しました。

アブハジアは外務省から退避勧告が出されている国ですが、アブハジアで開催されるからこそ意味がある、と僕は行くことにしました。「世界のなかったことにされている場所でもサッカーはあるんだ」と。東アジアからはFCコリア(在日コリアンのクラブ)が統一コリア代表として参加しています。12チーム中7位でしたが、現地では大人気でしたよ。

―世間で見えなくなっているものを見えるようにする。それが木村さんの作品を特別にしているんですね。

木村 ストイコビッチについて書いたときも、彼がなんでぶち切れていたのか、を考えました。そこには「セルビアの悪玉論が西側メディアによって流布されている」という現実があったんです。オシムさんが来たときも、彼を通じて旧ユーゴの内戦、崩壊が見えてきた。彼らによって、不可視だったものが可視化されたんです。ただし、政治的なものによりすぎたり、無理やりサッカーをくっつけてもダメ。“サッカーでしか見られないもの”を見据えて書かないと。


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