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韓国人が閣僚の靖国参拝に敏感になる理由とは?「歴史認識は大海原にある“岩”」

[2016年08月18日]

日韓関係という荒海で稲田防衛相はどう舵を切るのか、その方向性が見えてこないと語る『朝鮮日報』の金秀恵氏

8月15日の終戦記念日。安倍首相、新たに防衛大臣に就任した稲田朋美氏は靖国神社参拝を見送った。

しかし、3月に安全保障関連法が施行され、7月の参院選では改憲勢力が2/3議席を獲得する等、日韓関係改善に明るい兆しは見出し難い状況が続いている。

日本の動きを今、韓国の人々はどう捉(とら)えているのか? 『週プレ外国人記者クラブ』第45回は、韓国『朝鮮日報』東京支局長・金秀恵(キム・スヘ)氏に話を聞いた――。

―まず7月の参院選の結果をどう見ていますか?

 参院選は憲法改正が主な争点だったと思います。9条を改正すべきか否かという議論が活発になってきたのは、韓国人にも理解できます。世界におけるパワーバランスがシフトしてきていますから。ただ、いざ選挙キャンペーンが始まると、その改憲についてほとんど議論されなかったのは少し異常だと思いました。

英語の表現に「the elephant in the room(部屋の中に象がいるのに皆、気づかないフリをしてその事柄に触れないこと)」があります。改憲は、ただの象ではなく“巨大な象”です。日本のメディア各社が改憲を話題にしている一方で、安倍総理は選挙中、そのことを争点にしないと言ったため、皆それを話題にしないよう避けていたという現実がありました。

―改憲は自衛隊の海外派兵等も関係してくるので、韓国や他の国々も影響を受けますね。

 これは私の個人的な意見ですが、日本と安全保障上、協力するためには信頼が担保されなければならないと思います。その信頼とは、例えば北朝鮮で問題が起こった場合、日本が韓国の利益に反する軍事的行為に至らないことです。ですが、昨年10月に訪韓した中谷前防衛相の発言からしても、この部分には不確定要素があります。

日韓防衛相会談で、北朝鮮の核保有や弾道ミサイルについて「もし北朝鮮に容認できない動きを確認したら、日本は実力行使する以前に韓国の同意を得るつもりか」という問いに対して、中谷さんは直前に成立した日本の安全保障関連法について説明し、北朝鮮は韓国の領域外だという認識を示したのです。それに韓国の防衛大臣は「朝鮮半島での集団的自衛権行使は韓国が同意しなければ容認できない」と反論し物議を醸(かも)しました。

これは原則的に言うと、憲法上そして国民的感情としても、北朝鮮も韓国の一部として統一すべきだという公式見解があるからです。この時の中谷さんの発言に対して、韓国民は強い怒りを感じました。苦い歴史がある両国間で、領土に関してこのように敏感に反応するのは当然のことと思います。

韓日とも、北朝鮮と中国という隣国との問題を抱えています。日本の憲法改正は確実に韓国にも影響しますが、その結果、両国間の関係がどう変わるかはわかりません。戦争や紛争時に韓日関係においてどんな連携が可能かを考える時、信頼が根底にあるべきではないでしょうか。

また、中国が次第に勢力を増している中で、日本には軍隊が必要かもしれません。しかし、こと中国の脅威に関しては、日本政府は少し誇張しているように思います。


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