工具や日用雑貨だけじゃない! なんでもそろうスーパーショップの人気の秘密に迫る!

豊富な品ぞろえや売り場の広さで競いながら、今やなんでもそろうスーパーショップになったホームセンター。

『週刊プレイボーイ』36号では話題のデジタル工房から活用術、裏技まで最新事情を徹底解剖! ホームセンターによく行く人もそうでない人も、新たな魅力を発見してほしい!

■ホームセンター人気が高まっているわけは?

ここ2、3年で雑誌やテレビで特集されることが増えたホームセンター。なぜ今、人気なのか。その理由を業界唯一の専門誌『ダイヤモンド・ホームセンター』(ダイヤモンド・リテイルメディア)の阿部幸治編集長に伺った。

「実はここ10年ぐらい、業界全体の売り上げは3兆6~8千億円ぐらいで推移していて、急速に伸びているというわけではないんです。では、なぜホームセンターの人気が上がっているように見えるのか。それは2011年に東日本大震災があったからです。

それまでのホームセンターといえば、雑貨中心の品ぞろえで『いろいろな物が安く買える』というイメージでした。ところが震災以来、“住まいの修繕”というホームセンターの原点にスポットが当たるようになった。そこにDIYや節約、リフォームブームなどが加わり、今のような流れになっていると思います」

阿部さんによれば、その勢いのままホームセンターの店舗数も増えているという。

「ですから、店舗間の競争は以前より激しくなっています。品ぞろえが豊富なのは当然で、それ以外にも力を入れなければ生き残れない。最近フードコートを併設したり、ペットホテルやキッズルームを併設する大型店があるのも、そんな理由から。どこもあの手この手で集客のアイデアを練っています」

もちろん、メディアの取材を受け、知名度を上げるのもその一環といえるだろう。

そもそもホームセンターに行く理由って? 例えば、自転車が欲しければ自転車店に行ったほうが品ぞろえは豊富だし、専門スタッフもいる。安い物が欲しければドン・キホーテでもいいはずだ。なんとなくホームセンターって中途半端なような…。

「なるほど。それは都会に住む人の考え方ですね(笑)。地方に専門店は少ない。田舎へ行くほど、車で行けて、なんでもそろう店が大事なんです」

都会でも郊外にホームセンターが多いのは、売り場面積の確保だけではないようだ。

項目別ホームセンターランキング!

■知られざる日本全国ホームセンター丸わかりランキング

地方により店舗展開がまったく異なるホームセンター業界。日本全体で見ると各店舗はどんな位置づけなのか? 統計データを基に業界の“今”を徹底解剖!(統計データ出典:日本ホームセンター研究所「ホームセンター経営統計2016」)

経常利益トップは「カインズ」。だが、現在3社を経営統合している「DCMホールディングス」が、新たにケーヨーデイツーと経営統合を進めていることを発表。統合が完了すれば、トップ争いはさらに熾烈となりそうだ。店舗数ではコメリが圧勝! 沖縄を除く全国に出店している唯一のホームセンターとなっている。

屋内売り場面積トップ5はいずれも東京ドームのグラウンド2個分以上の広さ! なかでも上位のうち3つを占めるのが「ジョイフル本田」だが、屋外の売り場面積も含めると、1位から5位すべてがジョイフルで占められるという。

一方、新業態店舗数1位の「ホームセンタームサシ」を経営する「アークランドサカモト」は、外食事業部門でとんかつ専門店の「かつや」を経営している。全国的にはかつやのほうが有名か?

『週刊プレイボーイ』36号(8月22日発売)「進化したホームセンター最新超活用術!」では、15Pの総力特集をしているので是非お読みください!

(取材・文/井出尚志、渡辺雅史、高山惠[リーゼント] 撮影/佐賀章広)