毎月のスマホ料金が高すぎる!と不満を持つ人が続々と「格安SIM」を使い始めている

これまでは敷居が高いと思われていた「格安SIM」を使う人が増えている。毎月のスマホ料金が高すぎる! そんな不満を持つ人が続々と使い始めているのだ。

IT市場専門の調査会社「MM総研」の調査報告によると、2016年3月末の格安SIM契約数は昨年比65.5%増。1年間で約1.7倍という驚異の伸び率だ。

スマホを安く利用できる格安SIMといえば、これまで「通信速度が遅いのでは?」「ろくな端末を選べないのでは?」などといった懸念から敬遠していた人も多かった。

しかし、通信速度などの使い勝手は以前よりも改善されたし、また、今ではiPhoneなどの人気機種も利用可能だ。例えば、iPhoneSE(16GBモデル)を2年間使用した場合、大手キャリアより格安SIMのほうが約7万円もおトクになったりする。まさに“乗り換え時”なわけだ。

そもそも、格安SIMはなぜ安いのか? ITジャーナリストの三上洋氏がこう説明する。

「格安SIMの正式名称は『MVNO(仮想移動体通信事業者)』。契約者データが記録された、スマホ内部に挿し込んで使う『SIMカード』の一種で、NTTドコモなど大手3社が二次的に貸し出している携帯電話回線をMVNOが借り、その回線を使ってユーザーに提供するというもの。安い値段で回線を借りているので実現できるサービスです。

2年前までは1ヵ月1000円前後で月間1GBのデータ量を利用できていましたが、今は約200社も参入し競争が激化したことから、同じ金額で月間3GBも利用できるようになっています」

なぜ今になって利用者が急増したのか?

「MVNOは、以前はSIMだけを販売していて、当時はスマホに詳しい人しか使っていませんでした。ですが、2年ほど前にイオンが格安スマホとセットで格安SIMを売り出したところ大ヒット。一般層にまで利用者が広がったんです。

さらに、昨年5月に総務省がSIMロック解除を義務づけたことで、スマホのSIMロックを解除すれば他社でも使えるようになりました。ユーザー数でいえば今はスマホ所持者の10%近くにまで成長しており、2、3年後には20%程度まで伸びるかも」

今後も利用者の増加が予想される格安SIMだが、いざ自分もとなると、まだまだハードルが高く感じて二の足を踏む人もいるだろう。

そこで発売中の週刊プレイボーイ37号では、入門者が知っておくべきこと、注意すべきことを専門家に質問。メリットだけでなく、デメリットについてもまとめているので、「スマホ料金が高い!」と感じている人は、ぜひご覧いただきたい。

(取材・文/昌谷大介、日下部貴士[A4studio])

■週刊プレイボーイ37号「絶対にトクする格安SIM乗り換え術!!」より