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出生率2.0を実現するフランスとの違いは制度だけじゃない!「日本の社会は子供を持つことをポジティブに受け止めているか?」

[2016年09月01日]

フランスでは、女性は最長3年の育児休暇が取れて、休暇中も給与の90%が保証されるという

世界にも類を見ないペースで急激な少子高齢化が進む日本社会。安倍政権は「2020年代半ばには、出生率(ひとりの女性が生涯に産む子供の数の平均)を1.8まで引き上げる」という目標を示しているが、2015年の出生率は1.46(厚生労働省発表)と、その実現は簡単ではない。

だが、出生率2.0とヨーロッパではアイルランドに次ぐ高い数字を実現しながら、同時に女性の社会進出を着実に実現しているのがフランスだ。

「週プレ外国人記者クラブ」第46回は、フランスの手厚い「子育て支援」の実態と「日本の少子化対策」の課題について、仏「ル・モンド」紙の東京特派員、フィリップ・メスメール氏に話を聞いた――。

***

―いきなり私事で恐縮なのですが、25年前、私の長女が生まれたのがフランスでして、その当時、自分たちは外国人の留学生で、しかも当初は入籍もしていなかったにもかかわらず、妊娠中から出産、そして育児期間もフランス政府の様々な子育て援助を受けられたことに大変驚きました。

メスメール そうしたフランスの手厚い子育て支援政策は今でも基本的に変わっていません。フランスでは子供を産み、育てようというカップルに対して、既婚者はもちろん、事実婚であっても、またシングルマザーやシングルファザーであっても、政府からの様々な支援を受けることができます。

その中には通院、出産などの医療費だけでなく、子供を持つ家庭への家賃補助や、子供が18歳で成人するまで支払われる子供手当、2人以上の子供を持つ家庭への養育費補助など、実に多種多様な支援が含まれています。

―フランスが出生率2.0(2015年)を実現し、人口も前年比30万人増と増加傾向にあるのは、やはりそうした手厚い子育て支援策の効果が大きいのでしょうか?

メスメール 確かにそれも要因のひとつですが、こうした手厚い子育て支援はスカンジナビア諸国などにも存在するので、それだけが高い出生率の理由ではないでしょう。私はもっと基本的な部分で、社会全体が「子供を持つこと」を歓迎し、それを「ポジティブなこと」として受け止める意識が共有されているか?という部分が重要なように思います。

日本の企業で働く女性が子供を産む場合、それは完全にポジティブなこととして歓迎されているでしょうか? 子供を産み、育てる間、一時的に仕事から離れることが、その女性のキャリアに不利な影響を与える可能性はないでしょうか?

フランスの企業は、社員が毎年「5週間」のバカンス(有給休暇)を取ること、また女性が「最長で3年間」の育児休暇を取ることを「当然の権利」と捉え、それを前提に職場環境を整えています。

しかも、育児休暇の間、女性は給与の90%を保証され、職場復帰に際しては休暇前と同じ待遇を保証することが企業に対して義務付けられており、そのための公的な補助も存在します。つまり「女性が子供を持つこと」をポジティブなこととして、社会全体が歓迎し、それを支援するという雰囲気が存在するということです。


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