『週刊プレイボーイ』43号の表紙グラビアを飾った二階堂ふみ

創刊50周年記念として『週刊プレイボーイ』43号の表紙&最初で最後の巻頭グラビアに登場した時代の女優、二階堂ふみ。写真集を作るよりも深く、濃い、オール撮り下ろしや“ど”ストレートインタビューも掲載!

■眉毛がないといけないの?

―週プレにご登場いただくのは、今回が約2年ぶり。今まさに、若くして国民的女優への階段を着実に上がっている二階堂さん(以下、ふみ)が、なぜこのタイミングで“グラビア”に出ようと?

ふみ 前回は、私が19歳から20歳になるタイミングで撮影した『月刊 二階堂ふみ』(2014年11月発売。熊谷直子撮影)の写真を、“転載”という形で表紙と巻頭に使っていただいたんですよね。だから、本格的な撮り下ろしのグラビアは今回が初めて。週プレさんが50周年というタイミングで、その写真集のプロデューサー・イワタさんにバニーガールのイメージを提案されたのがきっかけ。それなら「面白そう!」と直感してお世話になることに決めました。

―バニーガールの衣装は、ご自身が用意されました。

ふみ 洋服まわりのことで「一緒に仕事したいね」って話をしている同世代の仲間たちがいて、彼らとバニーの衣装をゼロから作りました。時間がなかったから、急いで生地を取り寄せて、ああでもない、こうでもないと大急ぎで……何か形にしたいと思っていたタイミングだったので、すごくうれしかったです。

―グラビアといえば、「エロい!」「かわいい!」が飛び交う世界です。撮影にあたって、女優・二階堂ふみが表現したかったことは?

ふみ 最近、「かわいい」という言葉が一番のホメ言葉のように使われているような気がしていて。

9月にミラノ・コレクションへ行ったときにショーを見たんですけど、そのときに女優のマレーネ・ディートリヒみたいな細い眉毛にしたくて、眉毛の色を全部抜いたんです。そうすると「なんで眉毛がないの? あるほうがかわいいのに」って聞かれることもあって。でも眉毛がないとダメというルールはないなぁと思っていて(笑)。

ファッションが好きで、大好きなGUCCIのショーに行けるという喜びとワクワクする気持ちでやっただけなんです。だからそもそも「かわいい」と言われるためのファッションをしていないし、「かわいい」という言葉以外にも、個々の個性に合ったホメ言葉があると思うし。言われたらうれしいですけど(笑)。

人間は生涯、失敗を繰り返して成長し変化をする生き物

―もっといろいろ、やっちゃっていいということですかね?

ふみ そうですね。イメージのために自分が好きなものを自由に発信できなかったり、それが日常生活においても人間として当たり前のことを人間らしく感じられないことがあったりするのが「息苦しい」なのかな。この仕事の面白さは、正解を自分で見いだすことだと思うから。人それぞれ生き方は違いますし。

―確かに、保守的なイメージを感じることがあります。

ふみ 大人の定義はよくわからないけれど、大人になるまでに人はたくさん失敗をするし、というか人間は生涯、失敗を繰り返して成長し変化をする生き物だと思うんです。

自分は好きなものがあふれているこの世界が大好きで、それを自由に感じて表現することが一番自然なことだと感じます。もちろん、今はネットやSNSが当たり前にあるから、人間として傷つく言葉が直接伝わってくる怖さはあるけれど。でも、その世界でしか自分を表せられない人もいると思うからそこに対して否定的な気持ちは持っていなくて、今あるこの環境をもっとプラスな方向に伸ばせたらいいなとは考えます。

ただ、私自身は両親の影響もあって、自分の目で見たもの、耳で直接聞いたこと、自分の五感で感じたこと以外の、メディアからの情報は必ずフィルターを通って発信されているという前提を持つようにしています。

自分が表に出るようになって実感したことでもありますが、まったく事実と違うことが報道されるとちょっと傷ついちゃいますしね(笑)。

●続編⇒成熟しすぎの22歳、女優・二階堂ふみ「そもそも芸能人になりたくて仕事を始めたわけではなくて…」

◆山手線渋谷駅ホームなど、都内21ヵ所で『週刊プレイボーイ』50周年記念「二階堂バニー」のビルボードを展開中!

(撮影/ND CHOW 取材・文/雑司が谷千一)