初共演を果たした橋本愛(右)と宮崎あおい(左)

10月22日、映画『バースデーカード』の初日舞台挨拶が行なわれ、ヒロインの紀子を演じた橋本愛、紀子の母・芳恵役の宮崎あおいのほか、紀子の父親役のユースケ・サンタマリア須賀健太中村蒼(あおい)、吉田康弘監督らが登壇した。

今作は、亡くなってしまった母・芳恵から、娘の紀子宛てに、11歳から20歳まで毎年誕生日に届く手紙を通じて、残された家族の絆や紀子の成長を描いた物語。

話題の小説や、人気漫画が原作の映画作品が多い近年では珍しいオリジナル脚本ということで、橋本は「自信を持てる作品になっています。オリジナルでもここまでできるんだ、ということを示せれば」とアピールした。

また、映画にちなんで、出演者それぞれが共演者宛てに書いた手紙を披露。紀子の結婚相手役を演じた中村は「この人のパートナーになれてよかったと思いました。僕は紀子を100%愛することができました」と自らの思いを語った。

その言葉を聞いた橋本は、「お芝居を通して『この人と絶対、幸せになれる、愛することができる』と実感できたので、私にとってもすごく有難かったですし、よかったです」と感謝の気持ちを伝えた。

続いて橋本から宮崎への手紙では、再共演のお願いが。今作は橋本と宮崎の“初共演”だったが、実は一緒に演技をしたのは1シーンのみだったため、「一緒に芝居をする機会がほとんどなくて悔しいと思っていた」という。

「だからこそ、対面シーンはとても貴重で大切で、宝物のような時間になりました。時が止まったかのような空間の中で、宮崎さんの手が目に入り、それがとても繊細で、深い愛情を感じられました。一緒にキャンペーンを回って、宮崎さん自身がとても愛情深い人なのだと思いました。これからもずっと尊敬しています。いつか、会話のお芝居ができますように」(橋本)

そんなお願いに宮崎も「こちらこそ、今後もよろしくお願いします。ありがとうございます。わざわざ嬉しいです」とはにかんだ笑顔で快諾した。

せっかくの初共演も、今作ではストーリー設定に泣かされて1シーンのみだったが、橋本が強く望む宮崎との再共演がどんな作品になるのか楽しみだ。

(取材・文/鯨井隆正)