「実際、働いてみないと会社のことはわからないし…」という日和ちゃんも残業するより楽しく働きたいのが理想

神保町☆女子大生Cafe」第15回。現役女子大生(JD)たちが、旬で話題の流行りネタについて言いたい放題のから騒ぎしちゃいます!

先月7日、大手広告代理店・電通の入社1年目の女性(当時24歳)が自殺した件について、三田労働基準監督署(東京)が“過労死”認定していたことが判明しました。

彼女は東京大学を卒業後、昨年4月に電通に入社。同年10月頃から残業が増え続け、1ヵ月の時間外労働は100時間超にものぼったといいます。また、休日や深夜の勤務も連続し、2時間睡眠が続くことを訴えたうえで、SNSで「死にたい」などのメッセージも投稿していました。

そう遠くないうちに就職を迎え、企業で働く予定のJDたちにとってとても気がかりな今回の事件。テーマは、「電通“過重労働問題”で新卒女子自殺に思うこと」。事件の考察とともに、理想の働き方も語ってくれました!

「電通では、今回の事件以前にも、他の新人社員が自殺をした事件もあって、明らかに会社側の労働者に対する配慮が欠けていたと思います。女性だからとか新人だからとかではなく、人として、生活を営むのに支障がないレベルで会社は労働者を働かせるべき。万が一、それを越える程度の仕事をこなしているとしたら、残業手当や労働時間に見合う給料をきちんと支払うべきです。

もちろん電通だけではなく、ブラック企業と呼ばれる会社は多数あると思うし、今回の事件をきっかけにあらゆる会社での労働状況を改めて考え直す必要があります。これくらいできて当然だ、ではなく、できない時には上司も一緒に助け合って仕事を行なう、それが理想の働き方なのではないかと思います」(莉子ちゃん・明治大学2年・20歳)

「この件を聞いた時、やるせない気持ちになりました。数年後に社会人になって会社でこのような辛い思いにあったとして、会社の人が力になってくれずにさらに圧迫されたら、私も鬱(うつ)になってしまうと思う。また、努力して頑張って入った大企業で今回のような残業生活になったら、どうしていいか希望が見えません。働いていて、生きてる実感がするような社会人生活を送りたいです」(絵理奈ちゃん・東京理科大学1年・19歳)

「このような事件が起きてしまって、残念でした。広告代理店を志望している人たちにとってはとんでもない影響があると思います。電通に入ったらエリートというイメージはあるけど、私はそこまでしてエリートコースを歩きたいとは思いません。イチから体制を見直して、電通にはまたみんなが憧れるような企業に戻ってほしいです」(美咲ちゃん・白百合女子大学3年・21歳)

「“女性だから”とか“男性だから”という線引きが少なくなってきた世の中ですが、体力的にも厳しいところがあるので女性に対して少しは配慮が必要だと思います。私はワークライフバランスをきちんと保てる会社に勤めたいです」(香純ちゃん・中央大学1年・19歳)

女子大生が感じた“社会の闇”

「今回の一件で、社会の闇を見た気がします。近い将来、自分もその世界に飛び込むわけだから、とても怖いです。私は死を選ぶほど自分を追い込めないと思うし、やっぱりプライベートの時間を大切にしたいので残業は嫌です」(麻美ちゃん・明治大学2年・20歳)

「新人に対して厳しすぎる会社は怖いなと思いました。電通はエリート大学からの入社が多いから企業側も期待してるってことだろうけど、こき使う感じなのはヒドイ。自分が社会人になったら、できる限り残業はあまりしたくないし、最初は大変だと思うけど、能力アップできるような働き方をしたいです。職場の人(上下も横も)ともいい関係を築きたいです」(まどかちゃん・昭和女子大学1年・19歳)

「なぜひとりであそこまで仕事を抱えてあんなにも残業しなければならなかったのか…。きっとそのコには全部自分でやらなきゃっていうプライドがあって、そのプライドを保つために残業100時間超という結果になったんだと思う。

もちろん、そこまで仕事を振り続ける電通にも問題があると思うけど、もし辛いとひと言相談できていれば環境は変わったかも。私は将来、いい会社に入ってバリバリ働きたいですが、辛い時に辛いといえる環境作りも同じくらい頑張りたいです」(瑞希ちゃん・早稲田大学1年・19歳)

「仕事は楽しくやるもの。残業ばかりで自分の精神が追い込まれていくのはすごく悲しい人生だし、被害者のTwitterを見てて心が痛んだ。ニュースの街頭アンケートを見ていても、残業申請を正しくできてない人が少なくなかったのでびっくり。私は残業時間もちゃんと正式に申請できて、自分のストレスにならない職場で働きたい」(沙也加ちゃん・中央大学1年・19歳)

「このような事件が起こるなんて、実際働いてみないとわからないことだと思う。入社する前に会社の中身と勤務実態をもっと詳しく知れる制度があればいいのに。私は楽しい職場で楽しくお仕事がしたいので、残業とかはしたくありません」(日和ちゃん・明治大学1年・19歳)

今回、話を聞いた50人中、「残業したくない」と答えたのは37人(74%)。「必要であれば残業する」が9人(18%)、残り4人(8%)が「自ら残業する」という結果に。

まだ就職活動を経験していないJDにとってはなかなか実感がわきづらいテーマだったようですが、いつにも増してシリアスに捉えていた彼女たち。仕事と生き方とは…をあらためて自問自答する中、プライベートのバランスを大事にしたいと考える意見が多数を占めました。

これを機に企業には労働条件の改善を求めつつ、自分たちの将来に希望を持ちたいと願うJDたちでした!

(取材協力/株式会社KIRINZ)