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「日本はもはや省エネ先進国ではない」パリ協定よりTPPを優先し“国益損失”する愚かさ

[2016年11月24日]

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「安倍政権は基本的に環境問題への関心が低く、積極的ではない」と指摘するメスメール氏

地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」の実施ルールを話し合う「COP22」が11月7日~19日、モロッコで開催された。しかし、国会でTPP批准を急ぐ日本は、パリ協定への批准が間に合わず、正式メンバーとして参加できないという失態を演じた。

米大統領選挙以前から、ドナルド・トランプもヒラリー・クリントンもTPPには反対の立場を表明していた。先行き不透明なTPPの批准を急ぐことは、温暖化対策のルール作りに関して各国の「駆け引き」が繰り広げられる会議への参加より優先すべきことだったのか?

はたして日本は、本当に「環境先進国」といえるのか? 「週プレ外国人記者クラブ」第56回は、フランス「ル・モンド」紙の東京特派員、フィリップ・メスメール氏に話を聞いた――。

***

―トランプ次期大統領は、アメリカはTPPやパリ協定から「離脱する」と主張していますね。

メスメール トランプの勝利は、ヨーロッパの先進国を中心に世界中で広がりを見せている「反グローバリズム」「保護主義」「既存の経済システムへの批判」といったトレンドを反映した結果だったことを考えれば、それほど大きな驚きではなかったと思います。

パリ協定に関しては、アメリカが本当に離脱するとは限りません。トランプは“ビッグマウス”ですから、選挙期間中から暴言混じりの「公約」を口にしてきました。環境問題についても「地球温暖化などインチキだ」と否定的な発言を繰り返しています。

しかし、選挙後の彼の発言を見ると、多くの点で軌道修正が始まっています。パリ協定の話し合いでは、オバマ大統領の積極的なリーダーシップの下、アメリカが大きな役割を占めてきました。ここでアメリカが態度を急変させ、パリ協定を離脱したら、それはアメリカにとって、新たなトランプ政権にとって本当にプラスになるのか? 私は、アメリカがパリ協定を離脱することはないのでは…と見ています。

─では、同じくトランプが繰り返し離脱を訴えていたTPPについてはどうでしょう?

メスメール TPPに関しては、現在の合意内容のままで批准する可能性は低いと思います。トランプは選挙戦でもNAFTA(北米自由貿易協定)やTPPについて批判を繰り返し、その中では日本や韓国との貿易を槍玉に挙げて「アメリカの雇用が失われている」などと訴え続けてきた。これは今回の大統領選挙で決定的に大きな論点だったわけです。

TPPはアメリカ人の雇用という身近な問題に繋げて論じられたわけですから、極東の安全保障といったテーマよりも有権者の関心が大きい。そう考えると、現在のTPP合意をトランプ政権がそのまま批准することは、まずあり得ないと思います。

安倍首相のようにTPP推進を強く望む立場の人たちにとって、おそらく現時点で望める最良のシナリオは、トランプ政権が「合意内容の再交渉」を条件にTPPの枠内に留まってくれることですが、最悪の場合には批准も再交渉も拒否して、合意そのものを破棄してしまう可能性もあると思います(21日にはYouTube上で離脱を明言)。ただし、TPPの代わりに、日米FTAなど新たな二国間協定の形で、よりアメリカにとって有利な条件を求めてくる可能性はあると思います。


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