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「トランプノミクス」には日本経済衰退の落とし穴がいくつも潜んでいる、その理由とは?

[2016年12月03日]

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「追い風に見えるトランプノミクスは、長期的には日本経済の“落とし穴”になる」と警鐘を鳴らす古賀茂明氏

日本市場はまるで「トランプ祭り」とでもいうべき円安・株高が続いている。

だが、『週刊プレイボーイ』でコラム「古賀政経塾!!」を連載中の経済産業省元幹部官僚・古賀茂明氏は、この状況には“落とし穴”がいくつも潜んでいると懸念する。

* * *

日本の株式市場が“トランプ相場”で盛り上がっている。

トランプ氏は「大統領就任後、大規模な公共事業と減税を行なう」と公約した。これを実施すればアメリカの財政赤字が拡大し、金利が上昇する。このため、今後の日米の金利差拡大が予測され、急激な円売りドル買いを呼び込んだのだ。

11月23日現在、為替相場は1ドル112円台の円安、日経平均は1万8千円台にまで上昇した。このまま円安が進めば、輸出関連企業などでは、史上最高益を計上するところも出てくるかもしれない。

こうした状況を見て、トランプ氏の大統領就任による経済効果「トランプノミクス」で日本経済は上向くのではないか、という声が聞こえる。だが、楽観はできない。ここには落とし穴がいくつも潜んでいる。

まずはTPP。トランプ氏は大統領就任初日(来年の1月20日)に、TPPから離脱するとあらためて宣言した。これまで日本はTPP発効に備え、対策を打ってきた。そのひとつが農業改革だ。TPPによって海外からやって来る安価な農産品に対抗すべく、政府や農協は農地の大区画化や農産品のブランド化など、日本の農業力をアップさせる改革を進めつつある。

しかし、TPPがなくなれば、政府も農家もほっとひと安心し、改革をサボったり、先延ばしにすることだろう。その先に待つのは日本農業の衰退である。

輸出関連企業も安泰ではない。今は収益拡大が期待できても、「トランプノミクス」によって円安が“長く続きすぎる”と、企業は危機感が薄れる。付加価値の高い商品やサービスを開発する努力を怠れば、日本の国際競争力は、さらに低下する。


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