陽岱鋼獲りレースでは、楽天とオリックスの一騎打ちといわれるが、ちゃっかり巨人も水面下で参戦

「今年のオフは巨人の動向が不気味なんですよね」

そうささやくのは、セ・リーグ某球団関係者だ。

「あまり報道されていませんが、実はFAでオリックスから阪神に移籍が決まった糸井(嘉男)にも水面下で猛プッシュをかけていたんです。そんな巨人が今、熱心なのが、日本ハムからFA宣言をした陽岱鋼(よう・だいかん)です」

すでにスポーツ紙などでは、陽岱鋼の移籍先は巨人でほぼ決まりという報道もある。

「陽岱鋼に対しオリックスは3年契約で9億円、楽天は4年で10億円を提示したといわれていますが、巨人はなんとそれらを上回る6年契約を提示したともいわれているんです」

他球団の相場から、年俸3億円は下らないとすれば、6年契約で実に18億円。在京テレビ局関係者が言う。

「糸井と水面下で交渉していたときも巨人は4年24億円という超破格の金額を提示したといわれています。おそらくその“糸井予算”をそのまま陽岱鋼獲りに充当したということでしょう」

ただし、どういうわけかこうした巨人の動きは不気味なほどマスコミに報じられていなかった。そのワケを某スポーツ紙デスクが語る。

「巨人は今オフ、例年以上に“報道管制”が厳しく、記者に書くのをストップさせているんです。だから取材でネタをつかんでも正式発表が出るか、もしくは系列のスポーツ報知が書くまで他社は指をくわえて待つしかないというのが実情です(苦笑)」

阪神の金本知憲監督などは、わざわざ交渉の場を記者に写真撮影させ、「恋人」とまで言って糸井獲得に成功したが、対照的に巨人は高橋由伸監督以下、ほぼ無言を貫いている状況だ。

「理由は簡単です。表だって動いて獲得に失敗したらマスコミに笑いものにされ、ファンにも悪いイメージを与える。それを過敏にいやがっているんです。水面下で動いているだけなら獲り逃がしてもイメージダウンは少ない。問われても“うちは動いていなかった”と言えばそれまでですからね」

これまでFAで多くの選手を獲得し、批判されてきただけに、プロセスを明かし「また巨人か」と思われることを避けたいのだろう。

果たして陽岱鋼はこのまま巨人入りとなるのか。その決断やいかに!?