年末年始、“デキる回答”で実家の親を安心させよう!

年末年始は日ごろ忙しくてできない親孝行をできる貴重なチャンス! 帰省する人はもちろん、実家暮らしの人も時間がたっぷりあるこの機会を逃すわけにはいかない。

とはいえ、話しているうちに両親は厳しい質問をしてきて、次第にこちらもイライラしてくるのが年末年始の常…。しかし! 親孝行をそんなに難しく考える必要はない。

小誌が「息子と別居している55歳以上のお父さん、お母さん100人」にアンケートをしたところ、「この1年、息子がしてくれたことでうれしかったこと」の第1位は「帰省して顔を見せてくれた」という結果に。しかも、約半数にあたる49人がそう答えた。

何か特別なことをしなくても、元気そうな顔を見せるだけでも親は喜んでくれるのだ。

実際、『大人力検定』(文春文庫PLUS)の著者・石原壮一郎氏と『気配りの正解』(ダイヤモンド社)の著者、後田良輔氏も「本音でぶつかったり、言葉をにごすよりも、両親を安心させてあげることを優先するのが大人のマナーであり、親孝行です」と口をそろえる。

では、具体的なシチュエーションに沿って、親孝行として適切な回答を教えてもらおう。

「最近、仕事はどうなんだ?」「ようやくオヤジの大変さがわかってきたよ」

後田「『暇』と答えても『忙しい』と答えても親を心配させてしまうこのシーン。仕事を通して親の苦労を知り、今まで以上にありがたみを感じている…そんな思いを伝えると、『こいつも自分のように一人前に働いているんだな』と、相手の自尊心をくすぐりながら安心させることができます」

石原「既婚者の場合は『俺も一家の大黒柱だから働きがいがあるよ』も正解。あえて古い言い回しを取り入れると、大人の男になった感を出せます」

貯金の話を聞かれたら?

「貯金はしっかりしてるの?」「いざとなったら半年生活できるくらいの余裕はあるよ」

石原「具体的な金額を言う必要はなし。一日の生活費の設定次第でなんとでも言える回答を使いましょう。また、既婚者の場合は『財布の紐は嫁に握られてるからね』が正解。浪費していないことだけでなく、奥さんがきちんと家計を管理していることも伝えられ、より安心させられます」

「ちゃんと毎日食べてるの?」「おかげさまで◯◯(よく母親に作ってもらっていたメニュー)だけはしっかり食べているよ」

後田「どこで何を食べていようと母親は息子の健康を心配してしまうもの。今も思い出の品を食べていると答え、『あなたから受けた愛を忘れていません』というメッセージを伝えることで、安心させるのが正解です」

「結婚はまだなの? いつするの?」「オヤジとオフクロを見てきたから、理想が高くなっちゃってね」

後田「できないのではなく、していないだけ。さらに自分が選り好みしているのはわがままなわけではなく、両親のように相性のいいパートナーを見つけて幸せな家庭を築きたいから…という建前をつくりましょう。すぐに結婚はしなくても、両親に新婚時の気持ちを思い出させるという親孝行が可能です」

発売中の『週刊プレイボーイ』1・2合併号では、この他にも子育てに関する質問や「実家に帰ってこい」という意見に対する、正しく、角の立たない返答例を解説付きで掲載中。年末年始の帰省前に是非ご覧いただきたい。

(取材・文/黄孟志 イラスト/服部元信)

■週刊プレイボーイ1・2合併号「年末年始“実家の親を安心させる”会話術を学べ!」より