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「過労交通事故死」の切実…過酷な労働環境でもなぜ事業主に責任を問えないのか?

[2016年12月25日]

過酷な労働環境下で交通事故を起こし命を落としてしまう ※写真はイメージです

過酷な労働環境下での勤務中、もしくは通勤中に交通事故を起こして命を落とす--。

ところが、会社は「本人の責任」と突き放し、過労と事故の因果関係が証明しにくいからと労災認定が下りず、遺族が泣き寝入りするケースが多いという。決して人ごとではない「過労交通事故死」の実態に迫る!

■長時間勤務後の帰宅中に居眠り運転

2014年4月24日。東京都の渡辺航太さん(当時24歳)は空間デザイン会社「グリーンディスプレイ」(東京都世田谷区)(以下、グリーン社)での22時間連続勤務後、原付バイクでの帰宅中に電柱に衝突し、死亡した。ブレーキ痕がないため居眠り運転と推定されている。

渡辺さんは13年10月の入社以来、過酷な長時間労働を続けていた。最初の1ヵ月の残業は110時間以上。その後、130時間超の月もあった。

この事実に、母の淳子さんは「求人票はウソでした。本当のことを書いていたら航太は入社しなかった」と、今もその死を受け入れられない。渡辺さん親子が就職前に決めていたのは、「夜勤がない」「自動車通勤禁止」の会社を選ぶこと。夜勤後の運転は事故につながる危険性が高いと認識していたからだ。

果たして、ハローワークでグリーン社の「マイカー通勤不可」「試用期間なし」との求人票を見た渡辺さんは同社に入社するが、実際は、試用期間があり、求人票に記載のなかった夜勤もあり、業務終了が電車のない深夜や早朝の時間帯となるため、バイク通勤を余儀なくされた。

それでも辞めなかったのは、仕事のやりがいはあるし、正社員になれば生活は安定し、再就活での正社員採用は難しいなどの様々な思いからだ。

そんな渡辺さんは入社から約5ヵ月後の14年3月16日、会社から口頭で正社員採用を告げられる。だが、労働環境はそのままで、事故はその翌月に起きた。

それから1年後、淳子さんは、息子の死は、長時間労働を招いた安全配慮義務違反が原因だとして、グリーン社に約1億円の損害賠償を求める裁判を起こした。現在も横浜地裁川崎支部で係争中だ。グリーン社は訴状に対し「事故の前、数日間の労働時間は長くなく、過労ではない」と反論している。

裁判所はこれをどう判断するか。


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