結婚願望のない若者が増える日本。それでも結婚したい人はまだ多い。そして、したくてもできないという人も少なくない。そこには経済的背景や相手に対する理想など様々な理由がある。
そこで夫婦・家族問題評論家で『とりあえず結婚するという生き方 いま独身女性に考えてほしい50のこと。』の著者・池内ひろ美氏が提唱するのが「とりあえず結婚=“とり婚”」だ。
「とりあえず」とは「何をさておき」「第1に」という意味だそう。日常会話では「何も考えずに」という使われ方をするが、そうではない。
結婚に対して、「あれこれ考えて“しない理由”を作らず、結婚して幸せな生活の優先順位を上げよう」という提案で、知らない世界のことに心配や不安を募(つの)らせず、積極的になるべきだという。
前編記事ではその根拠を説明したが、では実際どうしたら“とり婚”できるのか。そして、どうやって“とり婚”したい独身女性を見つければいいのか。池内氏に聞いた。
「まずは当たり前ですけど、男を磨いてください。今の若いコは口説くこと自体、しなくなってますよね。実際に付き合ってなくてもデートを重ねることで、女のコにとってどう振る舞ったほうがいいのか学べます。経験なくしてスマートなことはできません」
年上の男性に憧れる女性が多いのは、気遣いができているからだ。しかし、それは若い時に失敗して身に付けてきたもの。年を取れば勝手に得られるわけではなく、そうした経験がなければ、「ただつまらないおっさんになってしまう」という。
では、それを踏まえた上で、結婚を一番に考えた時に、どこで相手を探せばいいのか。結婚相談所や婚活パーティーは年齢層が上のイメージも強く、ハードルが高い。そこで、池内氏が薦めるのはお見合いだ。合コンやマッチングサービスなど、出会いが溢(あふ)れる今、あえてお見合いだという。
「自分だけの判断ではなく、第三者の視点を取り入れられますよね。あくまで合コンやマッチングサービスは自分が主体で決めるもの。他者から見た自分というのは、やはり自分の思う自分とは違いますから」
そして、もう1点、メリットがあるという。それは友人の紹介などでは知り得ないものだ。
「今は恋愛結婚が主流ですが、実はお見合い結婚のほうが離婚率は低いんですよ。日本の伝統的なお見合いというのは両方のお親御さんを知っていて紹介するものです。つまり、その家庭の文化や本人のバックグラウンドを知っています。だから失敗が少ないんです」