15歳の久保建英の成長に注目が集まる2017年のサッカー界

2017年も注目のイベントが目白押し、そこで様々な競技の結果を大予想。願えば叶う…はず、スポーツのビッグな初夢をシミュレーション! 日本サッカーの未来を担う久保建英(たけふさ)の大活躍が、2017年の日本を明るく照らす!

* * *

■15歳・久保建英がJ1デビュー&得点王に

今年2月はじめ、FC東京の篠田善之監督は、「J1開幕戦の2月25日に、久保建英を先発起用する」と明言した。J3デビューからわずか3ヵ月後にもたらされたサプライズの効果は絶大。異例の報道規制が敷かれ、開幕戦当日、ホームの味の素スタジアムは満員の観客で埋まり、100人を越える報道陣が詰めかけた。

味の素スタジアムが異様な熱気に包まれる中、予告通り右ウイングで登場した久保。2004年に森本貴幸が打ち立てたJ1最年少出場記録(15歳10カ月6日)を15歳8ヵ月21日で更新した。

その余韻も冷めやらぬ開始5分、久保はDFの裏を抜けてパスを受けると、角度がない中で強引にシュート。これがファーサイドのポストを直撃し、弾かれたボールはそのままゴールへと吸い込まれた。その「持ってる男」ぶりに会場は割れんばかりの大歓声。初ゴールの最年少記録も更新すると、前半アディショナルタイムにはゴール前へのクロスで、大久保嘉人の移籍後初ゴールを演出した。

“久保劇場”はまだ終わらなかった。後半12分、コーナーキックに合わせて鮮やかなボレーシュートを決めると、後半38分には相手PA内で倒された久保が、「アシストのお返し」と言わんばかりにキッカーを久保に譲る。これを冷静にゴール右隅に決め、デビュー戦勝利をハットトリックで飾った。

この活躍を受けてU‐20日本代表内山監督は招集を決意、5月下旬から始まった大会で、久保は4G3Aと八面六臂の活躍で代表の初優勝に大いに貢献した。

現実的にはアシスト王となる可能性のほうが高い

この大会終了後から夏にかけて、久保の得点シーンにある変化がみられるようになった。それまで左足のゴールがほとんどだったのが、頭でネットを揺らす場面が多くなる。それもそのはず。久保の身長は夏が終わるころまでに10cm伸び、177cmと急成長していたのだ。

久保本人はその理由を「牛乳を飲んだからかな」と笑いながら答えたが、これでストライカーとしての資質が開花。10月に行なわれたU‐17W杯では8Gで得点王に輝いた。また、各世代の代表戦から戻るたびにJリーグでもゴールを量産し、そのままシーズン得点王に。文句なしのMVPを獲得した。

獅子奮迅の活躍にA代表デビューも期待されたが。過密日程の疲労を考慮して見送られた。それでも、日本代表のハリルホジッチ監督は、ロシアW杯本戦での起用を示唆。「彼が今の調子を維持すれば、メッシよりも大きなインパクトを残すだろう」とコメントした。

久保は世界からの注目度も高く、バロンドール発表の際には「クボを忘れていないか?」という声もあがるほど。かつて久保が下部組織に所属していたバルセロナの首脳陣は、久保の特例での即復帰を画策し始めるのだった。

※編集部注:この記事はあくまでも予想です。

* * *

サッカーライターの中山淳氏は、久保について「まだJ1で戦う体はできていないので、焦らずに育ててほしい。フィジカルのハンデが少ないU‐17、U‐20であれば、能力を十分に活かせます。久保はパスの能力に優れているので、得点王よりもアシスト王となる可能性のほうが高いでしょう。バルセロナ復帰に関してはルール上、18歳までは無理。Jリーグや各世代の代表戦で結果を残すことが重要です」と、過度な期待を抑えるよう促した。