特性レシピの鶏ガラスープを使って、栄養たっぷりの“アンチエイジング鍋”を作ろう!

アンチエイジングの一歩は食事から! 日々の食事で選ぶべきは有機栽培の野菜や穀物、健康的な環境で育った家畜の肉や魚。ジャンクフードばかりで化学物質や大量の砂糖を摂取し続けると、老ける一方だという。

そこで今回は、栄養もコラーゲンも豊富な鶏ガラスープで野菜をたっぷり食べられる“アンチエイジング鍋”の特製レシピを伝授してもらった。

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食事はベジ・ファースト! 食事の時に野菜を最初に食べるとダイエットになると言われているが、ひとり暮らしで実践するのは難しく、また「とはいえ、こってりラーメン&餃子が食べたい」と思うもの。

しかし、前回記事で日本アンチエイジングフード協会・常任理事の志賀ダニエラさんが言うように「毎日のようにジャンクフードを食べて、ジュースを飲んでいたら“老ける高速道路に乗っている”ようなこと」に。

過剰に安価な油、大量の砂糖を摂取し続けると体の中から錆(さ)びて、見た目の老化を加速させるのだ。もちろん、見た目が老けていても問題なければいい。ただ、最近は女性であれば年齢不詳の”美魔女”がもてはやされるのと同様に、男性も見た目の若々しさはモテのポイント

メタボで腹が出て脂ギッシュなオヤジより、肌が健康的につややかで「え、そんな歳に見えません」と言いたくなるような若々しいオヤジのほうがモテるのは当たり前。

そこで、今回は1度作れば鍋何回分にも使える、ダニエラ 志賀さんの特製レシピ「鶏ガラスープ」で、冬にピッタリの“アンチエイジング鍋”を作ってみた。

アミノ酸が19種類以上入った鶏ガラスープを作る!

【基本の鶏ガラスープコラーゲンも筋肉の素となるアミノ酸が19種類以上とたっぷり含まれ、骨や関節、靭帯、筋肉再生の一助になる栄養がギュッと凝縮。濃いスープのため、鍋だけでなくカレーやシチューを作る時に水の代わりに使ってもOKだ。

■材料(約1リットル分)鶏ガラ:1kg 水:2リットル 酢:大さじ2杯(A)玉ねぎ:2個 ニンジン:2~3本 セロリ:1~2本 ローリエ:8枚 ローズマリー(生):4本 タイム(生):5~6本 オレガノ(生):5~6本、粒黒こしょう:10粒 塩(岩塩か海の塩):小さじ1~2杯 干しシイタケ:2~3枚 しょうが:50g にんにく:2片※フレッシュハーブ(ローズマリー、タイム、オレガノ)が手に入らない場合は、市販のブーケガルニ2袋で代用※アンチエイジングのためには、オーガニック(有機栽培)を使用

■作り方(1)鶏ガラの下ごしらえ。鶏ガラは水で洗い、内臓がついていたら取り除く。また、(A)の野菜類は洗って、玉ねぎやニンジンは皮をむく(2)鍋に鶏ガラと水と酢を入れて沸騰をさせて、弱火でアクを丁寧に取り除く。酸性の酢は、骨に含まれるミネラルなど抽出しやすくします。骨が大きくなるほど煮るだけではミネラル類を抽出しにくいため、酢を使うと効果的(3)アクを取った後、(A)の材料を全て加える。玉ねぎやニンジン、セロリが丸ごと入らない鍋の場合は適度な大きさに切っておく

(4)(3)の鍋に(A)を入れてふたをして4~6時間煮込む。後半の3時間でアミノ酸類がスープに溶け出すため、ぜひ時間通りに煮込んでもらいたい。煮込むのは1日に2~3時間、2日間に渡ってもいい(5)材料を取り除き、茶こしなど網を使い別鍋に濾せばできあがり。使わない分は製氷皿に入れて冷凍するなどすれば保存できる

スープもごくごく飲める! 塩レモン鍋

【スープもごくごく飲める! 塩レモン鍋旬の冬野菜と、免疫力を高めるβグルカンが豊富で抗酸化作用も高いキノコ類をたっぷり使った鍋だ。食べる時にレモンを絞ることでシミを改善したり、コラーゲンの合成を増やす働きなどがあるビタミンCも摂取(ビタミンCは熱に弱いため後入れのほうがベター)。

■材料(土鍋6号サイズ・1~2人前)鶏ガラスープ:500cc 塩(岩塩か海の塩):小さじ1杯(A)白菜:2~3枚 シメジ:1/2株 エリンギ:1本 シイタケ:1~2枚 手羽先:2本レモン:1/4個 (お好みで)プチトマト、刻んだパクチー

■作り方(1)(A)の白菜とエリンギは食べやすい大きさに切り、シイタケは軸を取る。シメジは手で小房に分けておく(2)土鍋に下ごしらえした(A)と手羽先を入れる(3)鶏ガラスープを(2)に注ぎ塩を入れ、ふたをして中火にかける(4)ふたから蒸気が出てきたらプチトマトを入れて、手羽先に火が通るまで煮ればできあがり。レモンを絞って、お好みでパクチーを散らす

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鶏ガラスープから鍋まで作った、週プレスタッフ・ミズノ。初めて触る鶏ガラと、ハーブ類を入れる前までの鶏ガラの動物臭さに辟易(へきえき)していたが…。

「具の野菜のせいか、鶏ガラスープだけで飲むのと鍋では味が違いました。塩味もちょうどよくて、意外とレモンも合ってましたね。食べ終わった後にちょっとレモンを絞ると、酸味が効いたスープでごくごく飲めました」

スープを作るのは手間がかかるが、作ってしまえば鍋は簡単! アンチエイジングに興味がある人は、試してみては?

■取材協力/ダニエラ 志賀さんルーマニア・ブカレスト出身。ヒューロン国際大学でMBA修了、東京キャンパスのテンプル大学大学院で教育や法学部を卒業。現在は順天堂大学大学院医学研究科 病院管理学 協力研究員、日本アンチエイジングフード協会の常務理事。アンチエイジング、ローフード、スーパーフードなど食を通して健康や長寿の研究を進め、その知識とともに活躍している。『ケトン体UP!食べてやせる まんぞく鍋』(辰巳出版)、『7色野菜のスープレシピ:免疫力と抗酸化力を高めるレインボー食材とフィトケミカルの力』(誠文堂新光社)、『Dr.白澤のココナッツミルク・ダイエット』(神宮社)など監修やレシピ協力の著書も多数。http://www.danielabeautifullife.com/index.html

(取材・文/渡邉裕美 撮影/鈴木昭寿[料理])