週プレNEWS TOP 連載コラム "本"人襲撃 松本人志が「エグい!」と認めた写真家が、3年間の住み込みで迫った多国籍団地の“幸せ”とは?

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松本人志が「エグい!」と認めた写真家が、3年間の住み込みで迫った多国籍団地の“幸せ”とは?

[2017年01月24日]

写真は団地在住のブラジル人たちと居酒屋で飲んだときに、彼らが酔って暴れて店を壊した際の始末書(年長者持ち)

ダウンタウンの松本人志をして「この人、今までで一番エグイわ!」と言わしめた(2015年10月26日放送の『クレイジージャーニー』内)写真家がいる。

「誰も見たことがないものを撮るために写真家になった」

そんな初期衝動をポケットに突っ込んで、アメリカでは浮浪者や麻薬中毒者と路上で暮らし、フィリピンのスモーキー・マウンテンではゴミ拾いをして住人たちと生活を共にした。インドの聖者サドゥーを追ったり、インドネシアの火山の噴火口に突入したり。

これまで世界のヤバイを被写体に作品を発表してきた名越啓介が、14年から3年にわたって撮り続けたのは愛知県豊田市にある多国籍巨大ニュータウン・保見(ほみ)団地だった。写真集『Familia 保見団地』を出版した名越氏に聞いた。

―これまでの被写体とは種類が違いますよね。団地は平和じゃないですか?

名越 基本的に何も起きませんから(笑)。そもそも誰にも依頼されていない取材やった。13年の年末にノンフィクション作家の藤野眞功(みさを)さんと編集者とデザイナーの4人で飲んでて、来年はW杯もあるからブラジルが熱い、国内在住のブラジル人を撮ったら仕事になるんちゃうのと盛り上がった。

それで名古屋港にブラジル人のドリフト族がいるぞ、みたいな情報をゲットして大晦日に行ったら人っ子ひとりいない。じゃあどこやって聞き回ったら洋服屋の店員が豊田にブラジル人がわんさかおる団地があるって教えてくれて。

―それが保見団地だったわけですね。

名越 ここでの最初の出会いが大きかった。年が明けて朝方ですよ。電話ボックスの中で人種の違う中学生くらいのコが5人ほど身を寄せ合って「寒いよ~帰りたくないよ~」とキャッキャしてた。その光景が妙に引っかかって、彼らを被写体にしたら面白いんちゃうかなと。

―実際に3年間住み込むことになりました。

名越 保見団地には県営、UR、分譲と3タイプがあって、自分は“高級”といわれる分譲で2LDKの家賃4万2千円。一室を簡易的なスタジオにして、住人相手に写真館みたいなことをして稼げたらベストやったけど、それは無理やった。仕事は主に東京だから車で100往復以上はしたんちゃうかな? 20万で買った中古のパジェロで。


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