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まさかの「東芝倒産」が現実に? 日本の原発政策の愚かさを嘆く

[2017年01月28日]

「『ババ抜きゲーム』と化した世界の原発ビジネスで、日本がジョーカーを押しつけられている」と嘆く古賀茂明氏

欧米の有力企業が原発ビジネスから手を引く一方で、いまだ前のめりな日本企業と安倍政権。

『週刊プレイボーイ』でコラム「古賀政経塾!!」を連載中の経済産業省元幹部官僚・古賀茂明氏は、そんな日本の原発政策の愚かさを嘆く。

* * *

東芝の経営がピンチだ。昨年12月27日、同社はアメリカでの原発ビジネスで数千億円規模の損失が発生することを発表した。巨額減損の震源地となったのは子会社のウェスチングハウス社(以下、WH社)が15年暮れに買収したストーン&ウェブスター社(以下、S&W社)である。

S&W社はWH社が建設中の原発4基の土木建設工事を請け負っており、東芝はWH社を通じてこのS&W社を買収した。不思議なことに買収額は明らかになっていない。ゼロ円とする報道と270億円程度とする報道があるが、いずれにしても、それほど大きな資産価値があったわけではない。

ところが、この会社をめぐって資産査定に大きなミスがあり、数千億円の損失が出ることが今頃わかったのである。もちろん、これが本当なら今期の決算でその損失を全額処理しなければならない。

こうなった原因はまだ不明だが、おおむね次のように推察できる。

福島第一原発事故をきっかけに、各国で原発の安全規制を厳しくする動きが強まり、追加工事や安全審査の遅れなどで原発の建設コストは大幅に高くなっている。契約によっては、工事の遅れに対して巨額の賠償を請求されることもある。これらの大きく膨らんだ建設コストを再査定したところ、数千億円単位の損失が発生することがわかったということだろう。

昨期に7087億円の営業赤字を出した東芝の株主資本は3632億円(16年9月)にすぎない。もしS&W社の抱える損失が4千億円以上だと、東芝は債務超過に転落する。へたをすると、上場廃止や倒産の可能性も見えてくる。

東芝はWH社の買収でも企業価値が約2千億円ほどしかないのに、5400億円の高値買いに走った前科がある。その差額の約3400億円はのれん代に資産計上したが、WH社の経営は思わしくなく、巨額なのれん代の減損償却に追い込まれている。その重い負担が東芝の経営危機の一因となった。


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