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アパホテル騒動で中韓メディアが“誤報の連鎖”。反日感情を煽るには絶好のネタだった?

[2017年02月16日]

─以前も李さんがご指摘したように、南京虐殺事件に関しては日本の外務省も公式に存在を認めているわけですから、そもそも問題の発端である書籍が“誤報”という見方もできます。

 ただ、私が自分のブログなどでこの書籍に関する問題を中国人に解説する時には、まず「日本では言論・表現の自由が認められている」という説明から始めるようにしています。ホテルの客室という公共性のある場所に置くという行為が正当化できるかどうかは別にして、日本では自分の意見を好きなように書いて情報発信する自由が認められている。中国人はまず、そのことを理解する必要があると思うからです。

問題は、最初にも言ったように“誤報の連鎖”が始まってしまったことです。中国メディアの報道を受けて、韓国の「中央日報」も誤報をそのまま伝えてしまいました。私自身、ジャーナリストとして情報を精査する時に苦労しているのは、現代の社会は世界中どこでも「あまりにデマが多い」ということ。私の日常は“デマとの戦い”と言ってもいいほどです。

─しかし、「中央日報」には日本総局がありますから、情報のウラを取ろうと思えば簡単にできたはず…。

 そうです。「勝兵塾」での元谷氏の講演はYouTubeにもアップされているので、それを見れば簡単に確認できたはずです。ただし「中央日報」の報道は「中国メディアの報道によれば…」というものでした。それでも引用元の誤報が明らかになると即座にネット上の記事は削除されましたが…。

確かに、言論の自由はある。しかし、一方でジャーナリズムには「正確な情報を伝える」という職業倫理や責任がなければいけないと思います。「ニュースソースを確かめる」「当事者に確認する」というのは、ジャーナリストとして活動する上での基本でしょう。それを怠れば、“デマとの戦い”に負けてしまいます。

─中国には「山寨」(シャンツァイ)という言葉がありますね。「模倣品」「ニセモノ」を意味する言葉のようですが、余華(ユイ・ホア)という現代中国の作家が書いた『ほんとうの中国の話をしよう』という著作では、ひとつの章を割いてこの「山寨」に言及しています。この本は中国国内で発禁処分になっていますが、原題は『十個詞彙裡的中国』で、「10のキーワードから読み解く中国」という意味でしょうか…そのキーワードのひとつが「山寨」で、中国にはニセモノに対して特別な価値観を認める文化があるような気もします。

 いいえ、ニセモノに特別な価値を認める文化というのは中国には存在しません。ただ、中国でコピー商品が氾濫しているのは事実でしょう。要は、現在の中国ではまだ知的所有権などの概念が十分に根付いていなくて、それに違反する行為を取り締まる法律も機能的に働いていない状況だということだと思います。

─余華氏は自分が受けた記憶のないインタビュー記事が雑誌に掲載されているのを見つけた、と書いています。

 それと似たような経験は私にもあります。取材を受けた覚えもないのに中国のインターネットメディアが、私が日本の現場から発信した3.11の東日本大震災関連の報道を中心にインタビュー記事のような体裁で掲載しているのを見つけたことがあります。


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