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トランプ×安倍の“蜜月”報道で見えた海外との温度差。日本のメディアや司法は「権力の監視役」を果たせているか?

[2017年02月23日]

メディアは日米首脳会談の表面的な成果だけを報じるのではなく、その中身をしっかり検証すべきと語るマックニール氏

安倍首相とトランプ大統領の日米首脳会談は、日本国内の主要メディアがその成果を絶賛する一方、米タイムズ誌が「日本の首相はトランプの心をつかむ方法を教えてくれた。へつらうことだ」と酷評するなど、国内外の反応の違いが浮き彫りになった。

日本に長く滞在する外国人記者の目にはどう見えているのだろうか。「週プレ外国人記者クラブ」第66回は、英紙「エコノミスト」などに寄稿するデイビッド・マックニール氏に話を聞いた――。

***

─日米首脳会談は、両首脳の良好な関係がアピールされた印象でした。トランプ政権下でスタートした日米外交の第一歩を、マックニールさんはどのように見ていますか?

マックニール 表面的に見れば、安倍首相にとって今回の訪米は大成功だったと言えるでしょう。実際、日本のメディアによる世論調査でも好意的に受け止められているようです。

トランプ氏は大統領就任以来、選挙中の公約を次々と実行に移していますが、今回の首脳会談では当初、心配された日米の自動車輸出の不均衡是正や、在日米軍の駐留経費に関する日本側の負担増などは議論されなかったことになっているし、逆に安全保障問題ではトランプ氏が改めて尖閣諸島の防衛を「日米安保の適用範囲内」であると明言しました。

それに加えて、両首脳がゴルフをしたり、首相夫人と大統領夫人が日本庭園を散策する様子をメディアが報じたりすることで、日米の「緊密で良好な関係」が訪米の成果としてポジティブに受け止められているのだと思います。

─確かに、訪米前には「トランプ大統領に何を要求されるかわからない」と、心配する声も多かったですからね…。

マックニール しかし、今回の会談でそうした心配がなくなったというわけではないと思います。トランプ氏は大統領に就任してから、「いろいろなことを基礎から勉強中」ですから(笑)。例えば、彼が不満を示してきた日米の自動車輸出の不均衡についても、「なぜ日本ではアメリカのクルマが売れないのか?」「日本のメーカーがどれほど米国内で自動車を生産していて、それが米国内にどれだけの雇用を生み出しているのか」などについても、これまで正しく理解できていない部分があったのは事実でしょう。

ただし、彼が日米全体の貿易赤字を問題視しているという事実は変わらない。日米経済に関する今回の共同声明では、「双方について利益のある関係を構築していくことができるのか、率直かつ建設的な議論を行なった」とか「対話と協力をさらに深めていくことで一致した」というだけで、安倍首相が米国への投資について具体的にどんなプランを語ったのかはわかりません。

今後、日米二国間の自由貿易協定(FTA)の協議を始めれば、そこでは当然、日本に対して厳しい要求が突きつけられるはずです。また、今回は在日米軍の駐留費の負担増を要求されなかった一方で、日本側は「防衛力の拡大」や「日本の役割の拡大」を約束しています。ここでいう「防衛力の拡大」を、新たなミサイル防衛システムの導入など「アメリカからの武器・兵器の購入」という「Buy American」の視点で見れば、アメリカは今回の会談ですでに大きな収穫を得ているとも言えます。


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