約10年間にわたって、週プレ本誌とWebの週プレNEWSで連載された『たいようのマキバオー』&『たいようのマキバオーW』がついに最終回を迎えた。これをもって『マキバオー』シリーズが完結となる!? その真相は…。
■最も波紋を呼んだあの場面の真意は?
―連載お疲れさまでした!
つの丸 いや~、ホント疲れたよ。連載しているときは、体のいろんなところに不調が出ていたからね。肩は痛いし腱鞘炎(けんしょうえん)だし不眠症だし常に腹痛だし…。毎週の締め切りがなくなって、やっと体調が元に戻ってきました。
―週刊連載はそれだけ過酷ということですね。
つの丸 マンガの作業がしんどすぎるんだよ! だから連載が終わった後、すぐに次の連載を始める人の意味がわからない(笑)。
―もうマキバオーは描かないそうですが…!?
つの丸 描きたいものはすべて描き切ったっていう思いがあるからね。少年誌掲載だった『みどりのマキバオー』では描けなかった部分も、いろいろ描くことができました。
―特に印象に残っているシーンを教えてください。
つの丸 まずは連載初期に、文太(ぶんた・ヒノデマキバオー)が馬房で号泣してるシーン。そもそも『たいよう…』を描き始めたきっかけが、ディープインパクトとハルウララの存在で…。勝ち続ける馬と負け続ける馬が、どちらもヒーローとして扱われる。同じ競走馬なのに「こんなにも住む世界が違うんだ!」という格差を描きたかったんです。
―なるほど。
つの丸 負け続ける文太も人気者として扱われるけど、本当はどんな気持ちなのか。負けっぱなしでいいのか…。「負け続ける主人公」というのも、『みどり…』では描けなかったテーマのひとつです。