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巷で話題の「切腹ピストルズ」とは? 江戸庶民の“乱痴気騒ぎ”を現代に伝える和楽器パンクの心意気

[2017年03月03日]

「切腹ピストルズ」の隊長・飯田団紅(いいだ・だんこう)。常に野良着で暮らし、日本全国に江戸時代庶民の「乱痴気騒ぎ」を撒き散らかしている

「カオスUKの『ノー・セキュリティ』がずっと好きだったんですけど、ある時、『粋(いき)じゃねえな』って気付いて。粋にしてみたら、こうなりました」

「切腹ピストルズ」の“隊長”飯田団紅(いいだ・だんこう)が口上を述べると、強烈なビートがライブハウスに鳴り響いた。カオスUKはイギリスのハードコアパンクバンドだが、切腹ピストルズの手にかかると、まるで違うジャンルの音楽になる。

* * *

耳をつんざくエレキ三味線のリフレインに、軽快な篠笛の調べ。10名から成る平太鼓の、力の限りの連打。鉦(かね)を打ち鳴らす飯田が狼のような叫び声を上げ「いっせーのーせっ」と音頭を取ると、太鼓のループはさらに音圧を増した。

ヘッドバンキングをする者、サンバのように腰を振る者、阿波踊りをする者など、客たちは好き好きに踊り狂う。熱狂のあまり演奏者を担ぎ上げる輩(やから)までいるほどだ。

ハードコアパンクのカバーに加えて、落語の出囃子「一丁入り」、北関東に伝わる民謡「八木節」を「やけっぱち」にした「自棄節(やけぶし)」などが、切腹ピストルズの主なレパートリーだ。そして隊員は全員、野良着を纏(まと)っている。

切腹ピストルズのプロフィールには、こう書かれている。

〈「日本を江戸にせよ!」を合言葉に、野良着で暮らしながら、和楽器による演奏を全国各地で繰り広げる。西暦1999年の大晦日に江戸で始動。現在、日本各地の隊員18名で編成。和太鼓の演奏、寺子屋の実施、寄席の主催などをしている〉

このような多岐にわたる活動をしている切腹ピストルズとは、一体なんなのか? ライブの後日、隊長の飯田をインタビューした。編集部に現れた彼の出で立ちは、頭に笠、股引(ももひき)に下駄、袢纏(はんてん)の下は、もちろん野良着だ。

手元に目をやると、爪の隙間が全て黒く汚れていた。彼はミュージシャンやデザイナーといった仕事のほかに、文字通り野良仕事もしているのだ。「この泥はもう落ちませんね。明日も朝から山仕事です」と目を細め、滔々(とうとう)と話し始めた。

「何が目標?ってよく訊かれるんですけど、ただ面白ぇねって感じでやっている。やっているのは俺たちだけど、楽器に突き動かされているところもあって。俺たちっていうより、楽器がすごくて、俺たちは楽器にやらされちゃってる。

和楽器っていうのは、ちゃんとした教育を受けてちゃんとした会に入っている人がやるもので、どこの馬の骨かわからない者が触れちゃいけないっていうイメージを以前は勝手に作り上げていたんですけど、そもそもこういう日本の楽器は、誰が何をしてもいいんだ、みんなで楽しむもんなんだと気付いた。右往左往、試行錯誤していく中で、お客さんもタガが外れて楽しんでくれたので、それは確信に変わっていきました。

日本の伝統はいつの間にか堅苦しい崇高な芸術になり、庶民には縁遠いものになってしまった。でも、庶民の身の丈に合った楽しみ方や騒ぎ方という伝統もあったはず。明治維新の近代化でそれらは野蛮なものとされ、禁じられていった。盆踊りだって昔はもっと過激で猥雑なものがあったんです。俺たちに必要なのは、江戸時代の庶民に伝わっていたはずの“乱痴気騒ぎ”。これを撒き散らしたいというのが、当初からの目標でした」


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