共通の友人の結婚式に出席したカップル。結婚したいモードに入った彼女に対して彼は…。

こんな彼女にごはんを作ってもらいた~い! 男の妄想を写真で叶えるミニドラマ『パジャマレシピ』。お料理おねえさん・大森麻里が、朝と夜の毎回違ったシチュエーションでアナタの彼女を演じちゃいます。

彼女が語りかけてくるor彼女に語りかける…それぞれの恋愛シチュエーションをその日によって体感ーー。紹介するレシピは朝晩のメイン食材は同じでコンビニでも買えるもの。簡単&クイックメニューで料理の幅も広がって、恋愛ムードを楽しみながら女子ウケしそうな料理男子にもなれちゃうぞ!

昨夜はカップル共通の友達の結婚式と2次会。ハッピーオーラに影響されて、彼女の家でお泊まりしてお酒を楽しんだふたりが起きたのは、お昼近くになってから――。つまみにと買った、冷え切ったフライドポテトと冷蔵庫にあった卵でササッとブランチの後…。

ウェディングドレス姿、きれいだったな。昨日は大学時代の友達の結婚式。サークル仲間同士で付き合った私たちもカップルでお呼ばれされて。あんな素敵な式を見せつけられて、結婚したい欲求が盛り上がっちゃったけど、優柔不断なKくんにはなかなか盛り上がる気配もないみたい。

「んー…何時?」布団をめくって起こそうとすると、枕に顔をうずめて目を閉じちゃう。披露宴のコース料理でも結構お酒飲んでたし、二次会でも盛り上がってたから、まぁ仕方ないか。だけど私は、お構いなしに話しかける。「昨日のMちゃん、素敵だったよねぇ」

「仕事をしながら式の準備するの、すごく大変だったって」私の言葉にKくんは「ぅん」ってかすれた声で、目を閉じたまま返事する。「ウエストがギリギリのウェディングドレスだから、1センチでも太れないってダイエットも頑張ってたって」「だからあんなにきれいに着れてたんだよねぇ。私もダイエット頑張ってるとか言って、ま、関係ないけど!」喋り続ける私…そうしないと、Kくんがまた寝ちゃいそうだし。「似合ってたよ、昨日の服…」

彼女は冷蔵庫の残り物でササッと朝食を作って…。

ふーん、ちゃんと見てくれてたんだ。髪の毛を切っても、メイクを変えても、あまり言ってくれないのに珍しく私の見た目を褒(ほ)めてくれた。寝ぼけてても、なんか昨日の今日で変化の兆し?「もうお昼すぎてるよぉ。いい加減、起きて~。ごはん作るから」

と、言ったものの、冷蔵庫にあるのは卵と使いかけの玉ねぎ…あとは、昨日の夜に酔っぱらって買って冷え切ったフライドポテト。先週は忙しくて家で食べなかったから買い出しもしてなかった…これで何作れるだろ?考えてたら、ようやく起きたKくんが私の背中越しに冷蔵庫を見て「外に食べ行く?」だって。でも、ここが腕の見せ所ですからね。「ううん、作れるもの思いついたから」とボウルで卵を溶いて…。

「やるじゃん。冷蔵庫になんにもなかったのに」へへっ、でしょ。もっと褒めて褒めて~。って、ちょっとぉ、パクパクっと食べて、またベッドにゴロンするワケ?

でも、私もちょっとお酒残ってるし、一緒にゴロゴロしちゃってもいいよね。Kくんを追いかけてベッドに寝転がって、まったり気分になったら、また眠気が…。

面と向かって言えない彼だけど…。

「ん、何?」枕に顔を埋めて、なんかKくんが…聞き返したら、今度は少しだけ大きい声で「キミのウェディングドレス姿もきっときれいだろうなぁ」

背中を向けたまま、もにゃもにゃっと続けて早口で…。「え、なになに、なんて言ったのぉ~」でも、そのあとは無言――それって寝たふり?「僕たちも…」って、聞こえたんだけどな。

■恋愛レシピ15 フライドポテトのスパニッシュオムレツ(作りやすい分量)

卵…3個玉ねぎ(薄切り)…1/4個ベーコン(食べやすい大きさに切る)…2枚枝豆(中身を取り出す)…30g市販のフライドポテト(1口大に切る)…1袋塩こしょう、ナツメグ…少々オリーブオイル…適量ケチャップ…適量

1.卵はボウルに溶きほぐす。2.フライパンにオリーブオイルを熱し、玉ねぎ、ベーコンを炒めしんなりしたら枝豆を加えて炒め、フライドポテトを加えて軽く炒め合わせる。3.1のボウルに2を加え、塩こしょう、ナツメグを振り、混ぜ合わせる。4.2で使ったフライパンをキッチンペーパーなどで軽く拭いてからオリーブオイルを入れて熱し、3を流し入れる。蓋をして弱火で熱す。5.片面に火が通ったら、フライパンより大きいお皿に焼けた面を下にして移す。お皿にフライパンをかぶせて逆さにしてオムレツをフライパンに戻し、裏面も同様に焼く。

出演:大森麻里 オフィシャルサイトhttps://mariomori.amebaownd.com/

撮影:唐木貴央(人物)/早川善博(料理) ヘアメイク:大田奈々恵 編集協力:渡邉裕美 衣装協力:Lois CRAYON