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トランプの黒幕が露わにした極右の本性--バノンの手法はいつかファシズムがきた道

[2017年03月04日]

「トランプの娘婿のジャレッド・クシュナーはユダヤ人で、彼と結婚したイヴァンカも改宗ユダヤ教徒になっている。トランプが反ユダヤ主義者であるはずがない」

こういった反論も予想されますが、問題はトランプ個人の思想ではありません。トランプを支持したアメリカの“不寛容な白人層”に反ユダヤ主義的な思想が浸透しており、そこに訴えかけるポピュリズムの道具として、バノンが選挙期間中からこうした“スパイス”を加えてきたことが極めて危険なのです。

例えば、バノンが会長を務めた『ブライトバート・ニュース』には、祖父がユダヤ人で自らはゲイであると公言しつつ、ユダヤ人やLGBTを攻撃するという“芸風”のマイロ・ヤノポロスというスターコラムニストがいます。自分の属性が「攻撃される側」であることをあえて公表し、それを免罪符とすることで、差別発言がより人々に浸透していく…という構図です。

「ユダヤ人だけが特別視されるのはおかしい」

この「ユダヤ人」を、例えば「黒人」や「女性」や「LGBT」といった言葉に置き替えてみれば、今後のトランプ政権の動きが予想できるかもしれません。バノンの『ブライトバート・ニュース』は、人種にしろ男女問題にしろ宗教にしろ、「差別用語を使わず巧妙に差別心を煽(あお)る」という手法を確立し、人々の怒りをエンジンにして巨大化してきたメディアなのです。

アメリカ国民が民主的に選んだのだから、まずはトランプのやることを見守ろうーーこのような一見まともな論調は、かつてイタリアのムッソリーニやドイツのヒトラーに対して米メディアが向けた視線と同じ。中立を意識するあまり、過激な主張をノーマライズさせてしまったことが、ファシズムへの国際的な警戒心を薄れさせたのです。傍観者のふりをし続けるのはやめて、きちんと批判したほうがいい。心からそう思います。

●Morley Robertson(モーリー・ロバートソン)
1963年生まれ、米ニューヨーク出身。国際ジャーナリスト、ミュージシャン、ラジオDJなど多方面で活躍。フジテレビ系報道番組『ユアタイム~あなたの時間~』(月~金曜深夜)にニュースコンシェルジュとしてレギュラー出演中!! ほかにレギュラーは『NEWSザップ!』(BSスカパー!)、『モーリー・ロバートソン チャンネル』(ニコ生)、『MorleyRobertson Show』(block.fm)など


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