紗倉まなちゃんの最近の「タラレバ」は?

CM出演やコラム執筆などアダルト女優という枠を飛び越えて幅広い活躍を続ける紗倉まなが、『週刊プレイボーイ』本誌で連載中のコラム『白目むいちゃいました。』。

まなちゃんが、徒然(つれづれ)なるままに日々思うことをエッセイ風に綴(つづ)っていくコラムだが、今回は同じ名前の芦田愛菜ちゃんの快挙を聞いて思ったという「タラレバ」を語ってくれた。

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「芦田愛菜ちゃんが偏差値70超えの難関私立中学に合格」というニュースは、同じまなという名前を使っているエロ屋に、かつてない衝撃を与えた。

女優業のペースを少しずつ抑えながらも毎日12時間も勉強していたという。努力の天才、もはや“芦田プロ”だ。

「紗倉まなだよ☆ 股間がマルモリ~!」

だなんて、あまりにも恥ずかしくて容易に言えなくなった瞬間でもあった。

「私もあの頃、それくらい努力していたら」「私も小さい頃から未来を見据えて人一倍勉強していれば」と数十年前の自分に戻り、取り返せない過去を嘆いた人は、かなりの確率でいるのではないだろうか。

そして、この「○○していたら」「○○していれば」というのが、人気ドラマ『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)のキーワード「タラレバ」である。できれば、そのような後悔をせずにして生きていきたいものだけど、人生というのは後悔があってこそ深みが生まれるわけで、一概にすべての失敗が「失敗」という価値だけで終わることもないのは、大人になれば少しずつわかってくることでもある。

“学の話”でいえば、最近の私の「タラレバ」は、『AbemaPrime(アベマプライム)』というニュース番組に出演しているときに感じた。

『アベマプライム』は普通のニュースに加え、なかなか地上波のテレビでは切り込まないセンシティブな話題も細かく取り上げていくのが特徴で、今のところ月に2回、準レギュラーとして出演させていただいている。

池上彰さんの本をすがるような気持ちで…

■政治・芸能に疎い

私はこれまで狂ったように理数系の勉強ばかりしてきた半面、一般教養にとても欠けている部分がある。高専では国語や歴史などの一般科目がほぼゼロに近かったし、大人になっても時事的なことにまったく興味がなく、テレビを見なかったことも手伝って、私は政治や歴史、芸能についても疎(うと)い。

ニュース番組ではコメンテーターとしての役割を果たさなくてはいけなくて、これがまたしんどいところなんだけれど、初出演の際、「この国が国連に加盟していないことについて紗倉さんはどう思います?」なんてアナウンサーの方に尋ねられてしまった。う~ん、何も感想なんてない。でも、そうだよね。こういうことなんだよね、ニュース番組って…と、しみじみしてしまったのであった。

で、最近ついにこれを買ってしまった。『政治のことよくわからないまま社会人になった人へ』という、池上彰さんの本。すがるような気持ちで手に取ったけど、やっぱり池上さん、めちゃくちゃわかりやすい。神でしかない。

知らないことを知ったかぶって話すなんて、これほどまでに浅はかなことはない。それでも番組に呼んでもらっているのだから、せめて人の意見の反映ではなく、きちんとした知識を自分が信頼している媒体で得て、自分で考えてから言葉を選んで発言したい。

デビュー前、芦田愛菜ちゃんがブレイク中だったから、という理由でメーカーさんにつけてもらったこの名前も、なんだか偉大に感じてきたよ。名に恥じぬよう、まなてぃー頑張る!

●紗倉まな1993年3月23日生まれ、千葉県出身。身長160cm、B89 W58 H89。『紗倉まな・野本ダイトリのどうしたらいいでしょうか?』(文化放送、毎週土曜28時~)、『TENGA茶屋』(FM大阪、毎週土曜25時30分~)に出演中。公式ツイッター【@sakuramana0000】

(撮影/河西 遼)