グラドル自画撮り部の(左から)青山ひかる、倉持由香、鈴木咲、菜乃花

鈴木ふみ奈が前号で週プレの表紙を初めて飾り、他媒体でもグラドルたちの登場回数が増えるなど、全体的に活気づき始めているグラビア業界。

前編記事に続き、「グラドル自画撮り部」の幹部メンバーである菜乃花青山ひかる倉持由香鈴木咲が、不遇だった時代から今に至るまで、実情を赤裸々に語った。

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鈴木 サバイバル企画と並んで多かったのが、アイドル撮影会。楽しいんだけど、自腹で衣装を買ったりしていたから、結局赤字になっちゃうことも。

菜乃花 水着って普通に買ったら2万円くらいするよね。

鈴木 これまで衣装費だけでいくら使ったことか……。

倉持 今はメルカリ(フリマアプリ)で安く買えるからホントにいい時代。じゃなきゃ、破産していると思う。

菜乃花 あと、H&MやFOREVER21とか最高。安いし、上下バラでビキニを買えるところが、すごく助かる。今もテレビやイベントに自前衣装で出たりするから、夏が始まる頃に、みんなで買いに行ったり。

倉持 そう、グラドル業界には年に1回、水着の仕入れ期があるよね(笑)。

青山 いろいろと出費があるし、デビュー当時は生活がホントにキツかったです。今は大丈夫ですけど、昔は実家の親に泣きついたりしていましたもん。

倉持 私なんて初任給5000円だったからね。グラドル仲間の家に居候させてもらっていたり、渋谷のマンガ喫茶で寝泊まりしていたことも……(泣)。

しかも、売れないグラドルだったから、DVDもなかなか出せなくて。ようやく撮影が決まったと思ったら、ロケ地が高円寺の古い一軒家。マッサージチャプターなんて、畳の上にザブトン3枚敷いてそこに寝そべって揉(も)まれたんだから。ファーストDVDが出せたのはうれしかったけど、ちょっと寂しかった(笑)。

着エロとの境界線があやふやになっている

■過激化するグラビアにストップをかけたい

―週プレの表紙に出るとしたら、どんなグラビアを撮ってみたい?

倉持 金色の水着で、カラダをぬるぬるさせたりした、景気のいいグラビアが憧れなんです。それこそ、かつてのグラビア黄金期みたいな。

菜乃花 昔はちょっとバブリーだったよね。私も肌の露出で攻めるんじゃなくて、表情やポーズでSEXYにしたい。

鈴木 確かにそう。雑誌もアイドルDVDも、衣装を過激にしてエロく見せようっていうことが先行しすぎて、若い男のコが買いづらくなっている気がする。中高生が見て、健全に興奮できるグラビアがいいと思うんだけどなぁ。

菜乃花 私たちも、ちょっとやそっとの露出じゃ動じなくなってきているよね。感覚がマヒしているというか……。

青山 前にDVDで、スク水を着たんですけど、胸の露出が少ないからって、背中のほうを前にして着たんです。別にそこまで抵抗はなかったですが、普通に考えたら変ですよね(笑)。

倉持 特にDVDがそうなんですけど、着エロとの境界線があやふやになっていて、これ以上、過激路線が進んでいくと、グラドルというカテゴリーじゃなくなっちゃう。だからこそ、グラドルがグラドルらしく活躍できる土壌が欲しい。そのためにも私たちを含め、ほかのグラドルたちも雑誌媒体のグラビアにコンスタントに出られるようになったらいいなって思っているんです。

菜乃花 本当にそう。

倉持 これから雑誌業界にグラドルの時代が再び来るって、期待していいんだよね?

鈴木 もちろんだよ、もっちー。私たちも、ふみにゃんに続いていこう!

(取材・文/高篠友一 撮影/井上太郎)

●菜乃花(なのか)1989年7月7日生まれ、広島県出身。○セカンド写真集『マジなの』(秋田書店)が4月20日(木)に発売予定。最新DVD『愛、菜乃花。』が発売中。MBSラジオ『オレたちゴチャ・まぜっ!』に出演中!

●青山ひかる1993年6月13日生まれ、長崎県出身。B95 W59 H90。○「sherbet」メンバー。最新DVD『いま、アイたくて・・』が発売中。3月17日(金)より公演の舞台『その錆びた冷たい鉄』に出演予定

●倉持由香(くらもち・ゆか)1991年11月6日生まれ、千葉県出身。○グラドル自画撮り部部長。3月16日(木)より公演の舞台『スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE~さよなら絶望学園~2017』に出演予定

●鈴木 咲(すずき・さき)1987年11月3日生まれ、愛知県出身。B78 W61 H88。○デジタル写真集『咲とあいづ』がネット書店などで発売中! 3月29日(水)より公演の舞台『サイレントメビウス』に出演予定