料理、車、彼女…IoTの進化は男の生活にどんな変化をもたらすのか? 小泉耕二氏が解説!

「IoT」とは、「モノのインターネット(化)(Internet of Things)」の略称で、あらゆるモノがネットに接続されること。

センサーなどでモノから情報を取得し、クラウドにデータを収集。蓄積したデータを分析し、その結果にモノの反応が変化したり、情報をPCやスマホで閲覧したりできる。

今、家電はもちろん、歯ブラシや電球など日常のアイテムにも次々と新しい「IoT」グッズが生まれているのだ!

では、この進化は男の生活にどんな変化をもたらすのか?

IoT関連のニュースを配信するサイト『IoT NEWS』代表の小泉耕二氏が語ってくれた。

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今回は「料理、車、彼女」という3つのテーマから、IoTで実現することの具体例を挙げたいと思います。

まず「料理」。食材をセットしてボタンを押すだけで、無水で煮込んだり、蒸したりを自動で行なう「ヘルシオホットクック」(シャープ)という電気鍋があります。

これがIoT製品になると、こんなことが実現する。スマホに音声で作りたいものを指示すると、電気鍋のディスプレーに自動的にダウンロードした食材の情報が表示され、そのとおりに食材を投入すれば、あとは待つだけで調理終了――。

“おふくろの味”も簡単に再現できる。ひとり暮らしの男性には、特にありがたいですね。

次は「車」。映画『007』シリーズにはジェームズ・ボンドが、キーホルダーを使って愛車「ボンド・カー」を遠隔操作するシーンがありますが、それに近いことがもうすぐ可能になる。

今、BMWは「Remote Valet Parking Assistant(リモート・バレット・パーキング・アシスタント」というシステムを開発中です。

これは、スマートウォッチに音声で指示すると、車が自動で駐車してくれるというもの。位置情報から駐車場の空きスペースを検知。レーザースキャナーが周囲を読み取り、障害物を避けながら自動運転で駐車します。

「駐車しておいて」と言えば、あとは勝手に駐車してくれる。自動運転技術とIoTの進化で、そんなカーライフが実現します。

恋人の感情や生活の様子が丸裸に?

最後は「彼女」。「Empath(エンパス)」という人の声を分析して喜び、悲しみ、動揺といった感情を読み解くエンジンがあります。専用アプリに連動させれば、測定した感情をスマホの画面上に表示させることができる。

LINEのようなコミュニケーションツールに、このエンジンを実装させれば、彼女の話が本当なのか?が一発でわかるようになるでしょう。

また、彼女のスマホに明るさを検知するセンサーをつければ、起きているのか寝ているのかなどもすぐに把握できる。

このように、IoTは恋人の感情や生活の様子を丸裸にできます。もちろん、逆に彼女に使われて痛手を負うリスクもありますが(笑)。

『週刊プレイボーイ』14号(3月18日発売)「山地まりと始めるIoT新生活」では、新生活をスタートさせる前にゲットしたいIoT製品をドドッと紹介!(取材・文/鴨居理子 撮影/下城英悟)

●『IoT NEWS』代表 小泉耕二1973年生まれ。IoTビジネスの戦略コンサルタント。著書に『2時間でわかる図解IoTビジネス入門』(あさ出版)、『顧客ともっとつながる』(日経BP)