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【こんな会社で働きたい!】「ありがとうカード」で社員が価値を認め合う、小さなベーカリーが世界の“お困りごと”を解決する!

[2017年03月26日]

確かに、記者が郡山でのボランティア活動に同行するためパン・アキモトを訪れた時、出会った社員の挨拶は例外なく、とても気持ちがよかった。郡山市でパンを住民に配布した社員の五月女(そおとめ)龍馬さん(営業職・23歳)もそのひとり。昨年入社したばかりだ。

「ここで学んだのは挨拶だけじゃありません。入社できて本当によかったと思います」

就職活動をしていた時、大学で見た企業VTRでパン・アキモトのことを知った。これほどひたむきに国内外での社会貢献活動に取り組んでいる会社が栃木県にあったのかと驚いた。そして、県内で実施された就活生向けの会社見学ツアーに参加。コースに入っていたパン・アキモトで秋元社長の思いにじかに触れ、“ここで働こう”と決意を固めた。

五月女さんが入社してよかったと思う理由はいくつかあるが、ひとつには「社員が大切にされていると感じられること」だ。例えば、「ありがとうカード」――。

社員同士の感謝の気持ちを“見える化”する「ありがとうカード」がピリピリしがちな職場に爽やかな風を吹き込んでいる

社員同士の感謝の気持ちを“見える化”する「ありがとうカード」がピリピリしがちな職場に爽やかな風を吹き込んでいる

「ありがとうカード」とは、自分が見習いたいと思う他の社員の行動を目の当りにした場合などに、その人に向けて感謝の言葉をしたためるカードのこと。所定のポストに投函すれば、随時、オフィス内の壁に張り出される。

これは信彦部長が考案したアイデアだが、初めの2年くらいはさっぱり反応がなかった。だが、2010年に新卒採用をスタートさせ、若い世代が入ってきてから一気に広がった。現在、四半期で200枚以上たまることもある。

五月女さんは昨年12月、会社の創業イベントに忙しいパン・アキモトの店舗「きらむぎ」で、営業職でありながら、トイレ掃除や接客と時間のある限りの手伝いを約1時間半行なった。それをたまたま見ていた信彦部長は「手伝ってくれてありがとう」とカードに書いた。後日、それを目にした五月女さんは心が温かくなるような嬉しさを覚えた。

五月女さんも、倉庫から缶詰ケースを25ケースも車に運んでくれた女性社員に「ありがとうございます」とカードに書いた。年に2度、こうしたカードはとりまとめられ、全社員の前で、一番多くカードを書いた上位3名と一番多くカードに書かれた上位3名に対して「前に出てきてください」と表彰する。賞品は「きらむぎ」の商品券だ。

「これをしていると、互いの良さが認識できますね」と五月女さん。日常的に社員同士が互いの価値を認め合うことで「ひとつの変化が生まれた」と信彦部長は語る。

「掃除です。僕たち管理職は何も指示していないのに、今では社員が自主的に掃除のシフトを組んでいます。指示を待つことなく、ひとりひとりの社員が会社を良くしようと自発的に行動する。そういう企業風土ができているのを感じますね」


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