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田中角栄にも指導した100歳のプロゴルファーが語る人生の真髄「一流の皆さんの共通点は…」

[2017年04月02日]

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―プロゴルファーになられてから、アマチュア時代とはゴルフに対する考え方や取り組み方が変わりましたか?

内田 いや、何も変わりません。そもそもプロ入りは周囲に勧められてのことで、私自身はプロになりたいという強い気持ちはありませんでした。ですからプロテストを受けたのも55歳、一発合格でいきなりシニアツアーに参戦した遅咲きのプロです。

ただ、気持ちは変わらないにしても、プロゴルファーになったからには結果を残さなければなりません。それにはゴルフのプロであると同時に「人生のプロにもなる」ことが大事だと思いました。

ゴルフの成績を上げるためには技術だけでなく、人間としての総合的な力も必要です。体力が要るのはもちろん、自分を律する精神力や状況を読んでとっさに下す判断力、そして知力も問われます。

そもそもゴルフは18ホールを回る2時間のうち、ボールを打つ時間はトータルで3分ほど。あとの大半は考えているだけです。といって、考えすぎるとろくなことにならない。90年やっていても、まだゴルフの神髄がつかめません。だからこそ、やめられないのですね。

―最後に内田さんのお好きな言葉を読者に贈ってください。

内田 「失意泰然 得意淡然」。悪い時は落ち込まず悠然と時期を待ち、良い時は奢(おご)らず淡々と過ごす、といった意味です、これもゴルフから学びました。天候や風など自分にはどうにもできない運、不運がゴルフにはついて回りますが、人生も全く同じ。山も谷もありますが、どんな時も心を平常に保って動じないことが大切ではないでしょうか。もっともこれは100歳の今だから言えることであって、若い時の私はよくカッとしていましたけれどね。

(取材・文/浅野恵子)

●内田 棟(うちだ・むなぎ)
1916年(大正5年)長野県軽井沢生まれ。日本最高齢のプロゴルファー。名門・軽井沢ゴルフ倶楽部で10歳からアルバイト・キャディーを勤め、独学で身につけた技術で田中角栄、佐藤栄作、竹田宮など各界の著名人にゴルフレッスンをしてきた。55歳でプロゴルファーとなり、日本プロゴルフ選手権3位。95歳で日本プロゴルフゴールドシニア選手権大会出場を果たす。ゴルフ以外の趣味はショッピングと車。

「淡々と生きる 100歳プロゴルファーの人生哲学」
集英社新書刊 700円+税
日本のゴルフ文化の礎を作ったと言われる白洲次郎、小西酉二に薫陶を受け、名門・軽井沢ゴルフ倶楽部に勤務した著者は、日本最高齢100歳のプロゴルファー。10歳でキャディーのアルバイトを始め、独学で身につけたゴルフ技術が評判となり、各界の著名人にゴルフレッスンしてきた。55歳でプロテストに一発合格した遅咲きのプロゴルファーは、今でも毎日150球のパター練習を欠かさない。「仕事ができる人間はゴルフでムダ口をたたかない」「基本こそすべて」など、人生とゴルフの真髄をあますことなく語る。

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