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中国から見た森友学園問題「幼い子供たちにこのような教育が…なぜもっと議論が起こらない?」

[2017年04月06日]

─「戦前回帰」ということでいうと、日本のメディアではほとんど取り上げられませんが、ドイツでは戦前に慣習となっていたナチ式の敬礼や「ハイル・ヒットラー」という発言をすれば刑事罰の対象になります。

 戦後のドイツと日本における「戦前の過ちに対する対処の違い」は中国メディアもよく取り上げるテーマです。ナチ式の敬礼などに対して厳しい罰則まで設けているというのは、民主主義の生命線ともいえる言論・表現の自由に対しても、戦前の過ちを繰り返すことに繋がるようなものについては制限を加えるということですよね。ドイツはそこまで厳しくやっている、というのが中国人の見方です。そして「それに比べて日本は…」というのも、中国でいつも言われることです。

─もうひとつ、今回の森友学園問題をはじめ最近の日本の右傾化を見ていて不思議に思うのは「右寄り=反中・嫌韓」という図式ができ上がってしまっている点です。本来、愛国心とヘイト表現はイコールでは結ばれないはずなのに。

 その点については日本のメディアの報道の仕方にも責任があると思います。反中・嫌韓を煽(あお)ったほうがメディアにとっても経営的なメリットがあるのでしょう。もっとも、中国にも同様の状況はありますが。

今回の森友学園問題に関しては、こんなこともありました。塚本幼稚園のホームページを見ると「イギリスのタイムズより取材を受けました。」として記事の日本語訳が公開されています。また、塚本幼稚園の教育内容について最初に報じたのはロイターでした。

そこで、私もインタビューを申し込もうと電話をかけたのですが、応対した職員は「取材は受け付けておりません!」と言って話の途中で電話を切ってしまいました。タイムズの記事も明らかに同幼稚園の教育内容を奇異に見る眼差しでレポートしたものだったのに、中国メディアからの取材はお断りということでしょうか。

─「戦前回帰」というより、アジア蔑視・欧米礼讃の姿勢は「戦前そのまま」なのでしょうか。

 籠池氏は、本質的にはメディアに出ることが好きな人だと思います。外国特派員協会で会見を開いた時も、各国の特派員がたくさん集まっているのを見て嬉しそうな表情を浮かべていましたから。

(取材・文/田中茂朗)

●李淼(リ・ミャオ)
中国吉林省出身。1997年に来日し、慶應大学大学院に入学。故小島朋之教授のもとで国際関係論を学ぶ。2007年にフェニックステレビの東京支局を立ち上げ支局長に就任。日本の情報、特に外交・安全保障の問題を中心に精力的な報道を続ける


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