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中小企業で減給に長時間労働…注目の“在宅勤務”にブラック化の危険

[2017年04月07日]

自宅やカフェのみならずテレワークなら野外など好きな場所で仕事ができる

富士通やカルビー、キヤノンなど大企業が続々と導入・拡大する「テレワーク」(リモートワーク)。在宅勤務など職場外で働けるため、サラリーマンにとってもメリットのある制度だ。しかし専門家によると、ブラックへの道に進む危険性を孕(はら)んでいるという。

テレワークとは、ICT(Information and Communication Technology=情報・通信に関する技術)を利用し、自宅やコワーキングスペース、サテライトオフィスなどで働くスタイルのこと。普段の仕事や会議なども会社へ行かずにできるため、家庭や自分の時間を作りやすくなる。「平成26年度厚生労働省テレワークモデル実証事業 従業員アンケート」(NTTデータ経営研究所)では、75%以上が家族と過ごす時間や育児・家事の時間が増加したと答えている。

「まず日本の場合は会議が長く、社内向け資料の作成に力を入れていてホワイトカラーの生産性が低い。さらに多いのが近くにいる人に仕事を振るケース。それで従業員の仕事が増えるわけですが、テレワークの場合はそうしたことが減るので、効率的に仕事が進められるんです」

そう語るのは、一般社団法人日本テレワーク協会主席研究員・今泉千明氏。通勤時間だけでなく、“無駄”が減り仕事自体にかける時間が増えるということか。また、企業にも社内スペースや交通費削減、災害対策にもなるなどメリットは多い。

「どこでも仕事ができるため、顧客への対応など営業も効率化が可能で利益が上がりやすくなります。また2008年からテレワークを導入した向洋電機土木では技術者の求人倍率が600倍となり、事故も減るなど人材確保や事故低下にも繋がっています」(今泉氏、以下同)

「ワークライフバランス」の見直しが必要とされている時代、「テレワークを採用する会社は就業者のニーズに応えているから人気」となっているわけだ。政府も長時間労働是正などと共にテレワークの普及へ力を入れている。少子高齢化が進み、将来的な人材不足が懸念されるためだ。

「要は個人の生産性を上げるのと、育児や介護で会社に拘束されることができない“制約社員”を取り入れようというのがポイントです。そのために『働き方改革』を推進しているのです。現在、テレワークを採用しているのはほとんど大企業ですが、中小企業もそうせざるを得なくなっていくでしょう」

国内の99.7%、そして就業者の70%以上が中小企業といわれる日本。中小企業が変わらなければ意味がなく、そこにこそテレワークの導入が必要といえる。

ただ、中小企業での導入によって、ブラック企業が増える危険性もあるという。そう指摘するのは、企業や自治体へテレワークを普及・導入サポートしているA氏だ。


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