週プレNEWS TOP 連載コラム "本"人襲撃 橋本治が示す“混沌とする世界”の見取り図「今の日本には正義もモラルもない」

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橋本治が示す“混沌とする世界”の見取り図「今の日本には正義もモラルもない」

[2017年04月11日]

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―トランプ大統領は選挙演説で「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン」と繰り返し、安倍晋三首相は「強い日本を取り戻す」と言っていましたが、確かに彼らが歴史を深く学び、ある時期や状況を想定して「アゲイン」とか「取り戻す」と掲げているようには思えません。

橋本 似てるんです、トランプ大統領と安倍首相って。意気投合してるのは、ふたりともアメリカファーストな人だもん。クラスで誰からも相手にされない生徒が「やっと自分にも友達ができた」って、転校生の手を握ってるみたいなね(笑)。

そしたら、ふたりの会談翌日、隣の国の人が「なんで自分は仲間に入れてもらえないんだ!?」と憤ってミサイルをぶっ放す。世界情勢を、そういう中学生たちに任せておいていいのかねぇ。

―中学生って(笑)。

橋本 それにトランプを支える反知性主義の実態って、欲求不満なオジサンたちの集まりなんです。日頃のウサ晴らしに激烈な演説でも聞いて騒いでたようなもんで。彼らって、「難しいことはわかんないけど、トランプが『不景気だけど雇用を増やす』って言ってるから、自分にも仕事が来るぞ」って感じで短絡的に支持したわけね。

で、見事に勝利したら今度は「グレートアメリカは達成された」「これからはアメリカファーストの時代だ」って。そんなに単純なのかって思うけどねぇ。

―うーん……。

橋本 実はこれ、日本だと「日の丸」に全部預けちゃえば話が単純になるのと一緒です。要は、世界情勢が混沌(こんとん)として複雑になってきたときほど、「いっそ全部単純化してしまえ!」っていうリーダーが世界中で登場するって話。だけど、物事ってそんなにシンプルなはずないから。

―そうですよね。

橋本 さらに厄介なことに、政治家や官僚たちの答弁が典型例なんだけど、複雑な物事を説明するとき、自分の知ってる論理だけで話を組み立てる人が多くて、彼らは肝心なことを平気で落っことすの。でも、本人の頭の中だけでは論理的な接合ができるから、はたから見れば訳のわかんない説明を堂々と繰り返す。

すると、話を聞いてる側は論理の穴をどう攻めていいのかすらわからない状況になるんです。つまりね、世の中の複雑な問題と、それが自分たちとどう密接に関係してくるんだろうかっていうのを、つなげて説明してくれる人が、どこにもいないってことが問題なんです。

―だから橋本さんがそれを引き受けた部分もあるんですね。

橋本 その因果関係を説明しようと思うと、ご案内のとおり話が長くなるんだけどね(笑)。


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