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DV男たちが赤裸々告白。なぜ彼らは最愛の妻を傷つけるのか?

[2017年04月15日]

DV加害者向け教育プログラム「アウェア」に6年間通っている赤林さん(仮名)。妻を殴る、物を投げつけるなど激しいDVを繰り返していたという

11万1630件。2015年4月からの1年間で、全国の配偶者暴力相談支援センターに寄せられた相談件数だ。

年々増加し、社会問題化するDVは、もはや人ごとと切り捨てられない。本誌は、DV加害者の更生を支援する団体を通じて、実際に妻に暴力を振るってきた男たちに接触。彼らは言う――「こんなはずじゃなかった」と。

***

東京・飯田橋にある雑居ビルの一室に男たちがひとり、またひとりと集まってきた。

30代から60代くらいの8人が輪になって座った。少しぎこちなく、他人と視線を合わせないように机を見つめる者、笑顔であいさつする者、ノートをパラパラとめくる者などさまざま。

ただひとつ彼らに共通する点は、温厚そうでごく普通の人に見えるのに、皆、妻やパートナーに暴力を振るった経験があるということ。DV加害者向け教育プログラム「アウェア」のグループセッションに参加するため、毎週1回ここに集まるのだ。

2015年に内閣府が発表した「男女間における暴力に関する調査報告書」によると、約4人に1人の女性が配偶者からDVを受けた経験があり、約10人に1人は何度も被害を受けているという。それに先立つ2001年にはDV防止法が施行され、その後の改正により身体的だけでなく精神的・性的・経済的暴力なども罰則の対象となった。

アウェアが活動を始めて15年、これまでに700人以上の加害男性がそのドアを叩いてきた。参加者の職業は多種多様で、会社員から教師、弁護士、裁判官、警察官、医者、僧侶までいる。ワーカホリックな人が多いという。

セッションでは参加者が輪になり、まずは1週間の「ふり返り」を共有する。妻に対して暴力的になったときのエピソードをおのおのが発表するのだ。

「同じ問題を抱える男性から『それはひどいですよ』などと指摘されると、『そうかもしれない』と素直に聞ける。この効果が一番大きい」と、アウェアの山口のり子代表は言う。

その後、過去のDVの事例を紹介するなどさまざまな教材を用いて、2時間のセッションは終わる。平均すると2年9ヵ月、長い人では7、8年かけてDV体質を克服していくというが、その道のりは険しい。


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